厚生労働省トラックから空台車の荷下ろし作業中、何らかの原因により台車が倒れ被災者を跳ね飛ばした。被災者は後頭部を打って死亡した。
| 業種 | その他の道路貨物運送業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 30～99人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 人力運搬機 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 崩壊、倒壊 | |||||
| 被害者数 |
|
|||||
| 発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
| 発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
| 発生要因(管理) | その他の不安全な行為 | |||||
No.101534
発生状況
| 被災者は駐車場において、空コンテナを積載した台車（以下空台車と称す。重量約30㎏/台）多数と商品入りの台車（約200㎏）1台をトラックに載せ、トラックから空台車3台をトラックに取り付けられたテールゲート昇降装置を用いて地上へ着床する作業をしていた。昇降装置のストッパーを解除した際に、何らかの原因により、荷台にあった商品入り台車が倒れ、昇降措置上の空台車に当たった。その空台車が支えていた被災者側に倒れ込み、被災者は跳ね飛ばされ、仰向けに転倒、後頭部を打ちつけた。 尚、本災害発生時の作業には共同作業者はなく、直接に災害発生の目撃者はいなかった。 |
原因
| この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
| 積み荷の取扱については明確な手順書がなく、積載方法や作業方法・手順が個々の作業員に任されていたこと。（台車の積載方法が不適切で崩れやすかった可能性がある。） また、荷入りの台車の重量が約200㎏あったため、倒れてきた際、自力で支えることが困難であったこと |
対策
| 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
| 一人で降ろすことが困難な重量物を降ろす際には、複数人で作業を行わせる等、重量物の取り扱いについて具体的な作業方法や手順を定めること。また、積み荷の取扱について作業手順を定め、安全な荷積み方法・荷下ろし方法を教育し実行させること。 |