作業員が荷台からバーク(樹木の皮)を地上へ下ろす作業中に行方不明となったが、バークの下に埋もれて死亡していた。
業種 | その他の道路貨物運送業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | トラック | |||||
災害の種類(事故の型) | 崩壊、倒壊 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 不安全な放置 |
No.101532
発生状況
製紙会社工場内のスラッジボイラー建屋前において、21時20分頃から、被災者は単独で、コンテナセミトレーラに装備されているスライドデッキを稼働させ、自動的に荷台からバーク(ボイラー燃料の樹木の皮、18.47トン)を地上へ下ろす作業中に行方不明となった。23時20分にコンテナセミトレーラの荷台(高さ2.2m)から自動的に下ろされたバークの下に埋もれているところを発見された。胸部圧迫による窒息のため死亡。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
災害発生時の目撃者がいないので推測であるが、被災者がコンテナセミトレーラのスライドデッキを稼働させ、バークを自動的に下ろし始めた際にスライドデッキを停止せずにコンテナセミトレーラの後方に立ち入ったこと。また、コンテナセミトレーラ後方の上部枠に設置されていた金属製部品(ストッパー)が腐食して破損し、機能を果たさなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | コンテナセミトレーラ後方の上部枠に設置されている金属製部品(ストッパー)を点検項目に追加し、定期的に点検を実施すること。 |
2 | 夜間や非定常時は単独で作業を行わず、元方事業者の労働者に応援を要請するなど複数で対応する体制を整備すること。 |
3 | スライドデッキを稼働させて荷を下ろす場合は、コンテナセミトレーラの後方に立ち入らないこと。やむを得ない理由によりコンテナセミトレーラの後方に立ち入る場合は、スライドデッキを停止し、車両を前進させるなど安全距離を確保すること。 |