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労働災害事例

調理中にフライパンの油に引火し慌てて水の入ったシンクに高温の油を入れたところ水が沸騰し、生じた蒸気により右手を火傷した。

調理中にフライパンの油に引火し慌てて水の入ったシンクに高温の油を入れたところ水が沸騰し、生じた蒸気により右手を火傷した。
業種 一般飲食店
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の危険物、有害物等
災害の種類(事故の型) 高温・低温の物との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業方法の欠陥
発生要因(人) 心理的原因
発生要因(管理) その他の不安全な行為

No.101520

発生状況

 レストランの調理場で調理中、フライパンの中の油に引火し炎が上がったので慌てて、汚れた食器の入っているシンクの中に高温の油を入れた。その時、シンクの中に溜まっていた水が急激に沸騰して高温の蒸気が発生し、右手の指から肘付近までを火傷した。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 フライパンの高温の油を水の中に入れたので水が沸騰し、高温の蒸気が発生したこと。
2 近くに消火器がなく、被災者が炎を見て慌てたこと。
3 フライパンの油は加熱後短時間で高温になるにもかかわらず、火加減を良く見てなかったこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 「高温の油を水に入れると危険」ということを全員に教育すること。
2 フライパンの油に引火した時は次のような方法で消火するよう指導すること。
  ・消火器を使用する。
  ・濡れた大き目のタオル等の布をフライパンに被せる。
  ・フライパンに蓋をする。
一旦、消火しても再度着火する恐れがあるので注意する。
3 フライパンの油を加熱中は火加減に注意し急激に加熱しないこと。
4 必ず油火災用の消火器を近くに準備しておくこと。
5 火災発生時の通報も含めた訓練を実施すること。