トンネル坑内での高圧水洗掃除作業で、エンジン式の仮設発電機を坑内に設置して作業し、CO中毒で病院搬送された。
業種 | 旅館業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 安全措置の不履行 |
No.101518
発生状況
トンネル内の大型水槽(幅3.7m*奥行101m*高さ2.2m)内を高圧洗浄清掃すべく、洗浄機向け自家発電機2台と排風機1台を坑内に設置して排風しながら作業したが、水槽洗浄を終え槽から出る際に、3人がCO(一酸化炭素)中毒にて体の自由が利かなくなり、駆け付け救出に当たった他の作業員も気分が悪くなって病院に搬送された。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 坑道の限られた空間で排風したとは言え、エンジン式の自家発電機を使用したこと。(外気に通じてないトンネル内での酸素供給/消費バランスの見積もりを誤った。) |
2 | COの滞留の可能性があり得ることは認識していたが、具体的に検知する手段を講じていなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 自家発電機の排気を確実に坑道外に排気すること。確実な排気が困難な場合には、処理時間を見積もって、十分なインターバルで空気を入れ替える等の対策を講じること。 |
2 | トンネル内でのエンジン駆動の仮設電源設備の使用であり、CO中毒だけでなく酸欠のおそれもある。必ず酸素濃度計およびCO検知器等の測定機器を用意し、常時測定すること。 |