設備点検工事中にガスバーナーでカップリングを加熱し、一酸化炭素中毒となった事例
| 業種 | その他の建設業 | |||||
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| 事業場規模 | 30〜99人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | |||||
| 災害の種類 | ||||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.101489
発生状況
| 本災害は、工場設備の定期点検工事中に発生した。 工場のタービンフロアにおいて、定期点検工事中に循環水ポンプ電動機のカップリング(電動機の軸とポンプを接続するもの)を取り外すため、被災者はガスバーナーでカップリングの加熱作業(熱膨張させ取り外す)を行っていたところ、意識を失った。カップリング取付け箇所は、袴状の電動機のベースで覆われた半閉塞空間であり、ベース内に顔を入れて作業を行っていた。その後、病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。 |
原因
| 1 | 半閉塞空間である作業場で送風機等による換気を十分に行わずにガスバーナーを使用したこと。 |
| 2 | 作業者に送気式の呼吸用保護具等を着用させなかったこと。 |
| 3 | カップリング取り外し作業について、具体的な作業方法等を定めた作業計画が作成されていなかったこと。 |
| 4 | 作業者に一酸化炭素中毒等に関する衛生教育を実施していなかったこと。 |
対策
| 1 | ガスバーナーを用いて電動機のカップリング加熱作業を行う場合は、必ず電動機のベースを取り外し、開放状態にしてから作業を行わせること。 |
| 2 | 換気が不十分な場所でガスバーナーを使用する場合は、送風機等で換気を行いながら作業すること。換気が不十分な場合は、必ず送気式の呼吸用保護具を着用すること。 |
| 3 | 作業前にリスクアセスメントを実施し、当該リスクアセスメント結果に基づき、一酸化炭素中毒等のリスクの低減措置を講じ、これらを踏まえた作業計画を定めること。 |
| 4 | 作業者に対して改めて安全衛生教育を実施し、労働災害防止に努めること。 |
厚生労働省