医薬品中間体の乾燥機への充填作業中、静電気により引火し機器焼損
業種 | 化学工業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 引火性の物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 爆発 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101488
発生状況
本災害は、医薬品中間体製造工程において、製品の減圧乾燥機への充填作業中に発生した。 医薬品中間体製造工程において、ノルマルヘプタンで湿潤している製品を減圧乾燥機へ充填する際、静電気によりノルマルヘプタンに引火した。引火により減圧乾燥機への製品充填用ポリエチレン製シュートが焼失し、乾燥機室の石膏ボード製壁3面が破損した。発生時の乾燥機室内は無人であった。発生に気付いた労働者が減圧乾燥機上部のマンホールから出ている炎を消火器にて消火した。 |
原因
1 | 排出した医薬品中間体の体積分の空気が排出口から減圧乾燥機内部に侵入し酸素濃度が上昇したこと。 |
2 | 接続シュートの漏れ確認が遵守されていなかったこと。 |
3 | シュート材質が帯電防止のものでなく、取り扱いが容易なポリエチレンシートを使用していたこと。 |
対策
1 | ホッパーと乾燥機を接続するシュートを緊縛し、空気の流入を防ぎ、ノルマルヘプタンと医薬品中間体混合物の充填前に乾燥機内の窒素置換を行うこと。 |
2 | シュートの材質を帯電防止のものにすること。 |
3 | 危険性有害性等の調査結果に係るリスク低減措置が確実に実行されるよう、作業手順及び評価体制等を実効あるものとすること。 |