太陽電池モジュールの入った荷から異臭が発生し、有害ガスに暴露
業種 | 電気機械器具製造業 | |||||
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事業場規模 | 1000人以上 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101477
発生状況
本災害は、太陽電池モジュールの入った荷の入庫作業及び出庫作業中に発生した。 A社デジタル情報家電事業本部へトラック用コンテナに入れて届く中国製の太陽電池モジュールの入った荷から頻繁に異臭が発生しするようになり、この製品が入った荷をコンテナから出し倉庫の保管場所へ運搬する入庫作業及び出庫作業に従事するB社のフォークリフト運転手のうち3名がメチルエチルケトン等の有害ガスに暴露し健康被害を訴え休業した。またこの異臭の原因を探るために臭気ガスの濃度測定作業を数回行ったA社の労働者1名が上記と同じ有害ガスに暴露し、健康被害を訴え休業した。 |
原因
1 | 太陽電池用モジュールの接着に使われているシリコン樹脂が、製品輸送中に完全硬化反応(完成硬化まで7日以上)するよう設計されており、メチルエチルケトオキシムを放出したこと。 |
2 | 木製パレットに使用されていたホルムアルデヒドはばく露による健康被害の可能性があったこと。 |
3 | 盛夏だったので高温の環境となり化学物質の放出が加速したこと。 |
4 | 換気装置を有効に稼働させていなかったこと。 |
5 | 作業者に保護具を使用させていなかったこと。 |
対策
1 | シリコン樹脂の接着剤は暴露のおそれのない脱アルコールタイプとすること。 |
2 | 木製パレットに使用するホルムアルデヒドについては使用量の低減化を図ること。 |
3 | 取扱い化学物質のリスクアセスメント等危険有害性の検討を十分に行い、対策をとること。 |
4 | 必要に応じた換気装置の常時稼働や保護具の使用を徹底すること。 |