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労働災害事例

挽肉用精肉機械のロール本体の分解作業中、肉投入口から手を入れ、押し出そうとしたため、ロールの回転に手を巻き込まれた

挽肉用精肉機械のロール本体の分解作業中、肉投入口から手を入れ、押し出そうとしたため、ロールの回転に手を巻き込まれた
業種 卸売業・小売業
事業場規模 100〜299人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 混合機、粉砕機
災害の種類(事故の型) はさまれ、巻き込まれ
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業方法の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) 運転中の機械、装置等の掃除、注油、修理、点検等

No.101468

発生状況

 被災者は、挽肉用精肉機械(ミートチョッパー)の清掃のため、ロール本体の分解作業を行っていた。ロール本体の取出し手順は、本来筒状の部分を持って引っ張り出すべきところ、被災者は、肉投入口から手を入れて押し出そうとしたところ、フットスイッチを踏んでしまい、ロールが回転し、手を巻き込まれた。
 尚、ロール本体を取り出す前段階で、プレートと呼ばれる部品を取り出す際、フットスイッチにより起動させ、プレートを取り出していた。また、電源スイッチが破損していたため、電源は、常時「入」の状態であった。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 精肉機械の運転を「切」にせず、機械の清掃を行っていたこと。
2 破損した電源スイッチを修理することなく、放置していたこと。
3 電源を切るために、電源プラグをコンセントから抜いておかなかったこと。また、その旨を労働者に指示していなかったこと。
4 作業手順を明確にしていなかったこと。
5 安全教育が不十分であったこと。
6 リスクアセスメントを行っていなかったこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 電源を切断した上で清掃を行うとともに、必要に応じて治具を使用すること。
2 破損個所を修理し、使用可能な状態に整備すること。
3 作業手順書を作成し、関係労働者に周知すること。
4 安全教育を徹底すること。
5 リスクアセスメントを導入すること。