旋盤にて鉄棒の切削作業中、回転中の鉄棒に手が巻き込まれた
業種 | 金属製品製造業又は金属加工業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 旋盤 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 物の置き方、作業場所の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 運転中の機械、装置等の掃除、注油、修理、点検等 |
No.101467
発生状況
被災者は、旋盤を用いて鉄棒の切削作業中、回転している鉄棒への注油のため、横送り台の上に配置していた注油用容器を手で取ろうとしたところ、回転中の鉄棒に作業服の袖が巻き込まれ、手首を切断した。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 注油用容器の配置場所が定められておらず、被災者は、作業者の身体が機械に巻き込まれる恐れのある場所に注油用容器を配置し、機械作動中に手で取ろうとしたこと。 |
2 | 当該事業場では、安全衛生推進者が主体となって作業場の巡視等の安全管理に取り組んでいたが、労働者に対して安全教育は行われていなかったこと。 |
3 | 労働者個人に対する安全教育が行われていなかったことが、労働者の長年の経験ゆえの「慣れ」による安全意識の低下を招き、危険箇所に注油用容器を配置してしまったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 普通旋盤の切削加工時に用いる注油用容器の定位置を安全な場所に定め、注油作業終了後は定位置に配置することを徹底すること。 |
2 | 作業服は、労働者に合ったサイズで緩みなく着用し、ボタンをかけておくこと。また、袖口はほつれていないこと。 |
3 | 安全委員会に準ずる会議を設け、毎月一回以上開催し、同会議の議事の概要を労働者に周知させる等の方法により、定期的に労働者に対し安全教育を行うこと。 |