チョッパー(大豆をすり潰す機械)の詰まりを解消しようと、運転を停止しないまま手を入れ、スクリューフィーダーに巻き込まれた
業種 | 調味料製造業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 食品加工用機械 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 運転中の機械、装置等の掃除、注油、修理、点検等 |
No.101464
発生状況
味噌醸造の仕込み工程において、大豆をベルトコンベアーでチョッパー(大豆をすり潰す機械)に自動投入していた際、機械に大豆が詰まり、これを解消しようとした被災者は、チョッパーの運転を停止しないまま機械に手を差し入れたところ、思いの外深く手が入り、スクリューフィーダーに巻き込まれ、手首を切断した。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | チョッパーのホッパー内部に、手がスクリューフィーダーに届かないようにする格子等のガードが取り付けられていなかったこと。 |
2 | 被災者は、チョッパーの動力を停止しないまま、詰まりを解消する調整作業を行ったこと。 |
3 | 被災者は未熟練作業者であったにもかかわらず、管理者不在の時間が多く、現場の作業状況を十分に把握した安全管理が行われていなかったこと。 |
4 | 食品機械の危険に関する教育が不十分であったこと。 |
5 | 詰まりを解消する等、不具合時の調整作業の作業標準が定められていなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | チョッパーのホッパー内部に、手がスクリューフィーダーに届かないようにする格子等のガードを設置すること。 |
2 | チョッパーの調整作業を行う際は、機械の運転を完全に停止させること。 |
3 | 管理者は現場の作業状況を十分に把握し、これに基づいた安全管理を行うこと。 |
4 | 取り扱う食品機械の危険性について教育を実施すること。 |
5 | 調整作業等非定常作業にかかる作業標準を定めること。 |