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労働災害事例

配膳車と廊下の壁の間に手首を挟んだ

配膳車と廊下の壁の間に手首を挟んだ
業種 飲食店
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 人力運搬機
災害の種類(事故の型) はさまれ、巻き込まれ
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) その他及び不安全な状態がないもの
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) その他の不安全な行為

No.101457

発生状況

 配膳をする際、配膳車を引っ張り、エレベーターに入れようとしたところ、廊下の壁と配膳車の間に手首を挟み、骨折した。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 配膳車をエレベーターに入れようとした際、配膳車の移動方向を変更するために、配膳車の支柱をもっていたこと。
2 強い力で配膳車を引っ張ったため、配膳車に勢いがつき、制御できなかったこと。
3 配膳車をエレベーターに入れる際、エレベーターの長時間開放ボタンを使用せず、慌てて、配膳車を移動させたこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 一人で配膳車を移動させる際は、配膳車を引っ張らず、配膳車の持ち手を握り、配膳車を前方に押して移動させること。
2 持ち手がなく、やむを得ず配膳車の支柱をもって移動させる際は、壁との接触に十分注意を払うこと。
3 配膳車をエレベーターに入れる際は、先ず配膳車をエレベーターの手前に停め、長時間開放ボタンを押した後、ゆっくりと慎重に、エレベーター内部に配膳車を移動させること。また、エレベーターに長時間開放スイッチが設けられていない場合は、他の労働者に、エレベーターの「ドア開」ボタンを押し続けてもらうこと。
4 大型の配膳車の場合は、一人で移動させることなく、一方の労働者が配膳車を引き、もう一方の労働者が配膳車を押し、二人一組にて、互いに声を掛け合いながら移動させること。
5 一人KY(危険予知)を含むKYを実施し、配膳車の安全な運搬方法を身に着けさせること。