偏荷重となったフォークリフトが転倒し、誘導していた被災者が下敷きとなった
業種 | 貨物取扱業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 動力運搬機 | |||||
災害の種類(事故の型) | 転倒 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 心理的原因 | |||||
発生要因(管理) | その他の不安全な行為 |
No.101393
発生状況
被災者は、配送先にて、トラックに積載された精米用の米の入ったフレキシブルコンテナを、配送先の労働者(フォークリフト運転手)と2人で荷降ろし作業を行っていた。 配送先の労働者が、荷台の上のフレキシブルコンテナをフォークで吊り上げ、地面に5段積まれているパレット上に載せたところ、当該フレキシブルコンテナが建物にもたれかかるように倒れた。 そのため、これを直そうとフォークリフトを傾斜路に移動させ、被災者が、当該フレキシブルコンテナの吊り具にロープを通し、左側のフォーク1本に掛け「オーライ、オーライ」と声を発し、これを合図に配送先の労働者がフォークをゆっくり上げたところ、フォークリフトが左側に転倒し、フォークにロープを掛けた被災者が、倒れたフォークリフトのバックレスト部と地面の間に、右肩を上にして下敷きとなった。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | フォークリフトを使用して、主たる用途外使用である吊り上げ作業を行っていたこと。 |
2 | 1本のフォークを使用してフレキシブルコンテナを吊り上げたことにより、偏荷重となったこと。 |
3 | フォークリフトが、傾斜に沿って横向きの状態で吊り上げ作業を行ったこと。 |
4 | フォークリフトの運転を無資格者が行っていたこと。 |
5 | フォークリフト作業に関する作業計画が定められていなかったこと。 |
6 | 労働者が複数で作業する際に、作業指揮者を配置していなかったこと。 |
7 | 労働者に対する安全教育が実施されていなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | フォークリフトの運転は、最大荷重に合った資格を有している労働者に行わせること。 |
2 | フォークリフトによる作業を行う場合、作業場所の広さ、機械の能力、荷の種類及び形状などを考慮したフォークリフト作業計画を作成し、関係者に周知徹底すること。 |
3 | やむを得ずフォークリフトでフレキシブルコンテナ等を吊り上げる場合、専用の器具等を使用して作業すること。尚、専用の器具等を使用する場合は、許容重量を確認し使用すること。 |
4 | フォークリフトの安定度の能力を超える傾斜地での作業は行わないこと。 |
5 | 労働者に対する安全教育を実施し、安全意識の高揚を図ること。 |