トラックの荷台からフォークを操作しようとして、自分自身をフォークとトラックの荷台のあおりの間に挟んだ
業種 | 貨物取扱業 | |||||
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事業場規模 | 16〜29人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 動力運搬機 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 心理的原因 | |||||
発生要因(管理) | その他の不安全な行為 |
No.101392
発生状況
被災者が、自分自身をフォークとトラックの荷台のあおり(トラック荷台の周囲を囲む部分)の間に挟んだところを目撃した者はいないが、現場の状況から発生状況は以下のように推測される。 被災者は、会社事務所前の駐車場にてフォークリフトを使用し、セメントが入ったフレキシブルコンテナ(以下、「フレコン」)のベルトにフォークを通し、フレコンを吊り上げ4tトラックの荷台に積んでいた。 被災者は、トラックの荷台に積み終えたフレコンの位置を修正しようとしてフォークをフレコンの上に止め、フレコンのベルトをフォークに通すためトラックの荷台に上がり、通そうとしたが、フォークの位置が高すぎてベルトが届かなかった。 そのため、フォークの位置を下げようとしたが、フォークリフトの運転席に戻ることなく、トラックの荷台から手を伸ばしフォークを下げるレバーを操作したため、フォークを下げすぎてしまい自分自身をフォークとトラックの荷台のあおりの間に挟んだ。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 被災者がトラックの荷台上からフォークを操作したこと。 |
2 | 被災者の体が、安全支柱や安全ブロックを使用していないフォークの下に入っていたこと。 |
3 | 被災者がフォークリフトのエンジンを切らずに運転席を離れたこと。 |
4 | 被災者がフォークリフト運転技能講習を修了していなかったこと。 |
5 | 荷の種類、形状等に適応したフォークリフト作業計画を作成せず、周知徹底もしていなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | フォークリフトの運転は、最大荷重に合った資格を有している労働者に行わせること。 |
2 | 荷の種類、形状等に適応したフォークリフト作業計画を作成し、周知徹底すること。 |
3 | 安全支柱や安全ブロックを使用していないフォークリフトのフォークの下に立ち入らせないこと。 |
4 | 運転席を離れる場合は、必ずエンジンを切り、フォークを最低降下位置に据え、ブレーキをかけること。 |
5 | フォークリフトの操作は、必ず運転席に正しく着席して行い、運転席の外側から操作しないこと。 |