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労働災害事例

反物をリフトに乗せる作業中、不意に反物の上に乗ってしまい、バランスを崩し、急に腰を捻った

反物をリフトに乗せる作業中、不意に反物の上に乗ってしまい、バランスを崩し、急に腰を捻った
業種 製造業
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 荷姿の物
災害の種類(事故の型) 動作の反動、無理な動作
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 物の置き方、作業場所の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) その他及び不安全な行動のないもの

No.101385

発生状況

 被災者は、出荷場にて、配送トラックから生地(反物、一つ約10kgを数十個)を降ろし、リフトに乗せる作業を行っていた。作業中、不意に反物の上に乗ってしまったため、不安定な状態から身体のバランスを崩し、急に腰を捻った。病院を受診したところ、筋膜性腰痛症と診断された。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 配送トラックから積み降ろした製品が、リフトに積み込む作業動作の妨げとなったこと。
2 リフトに乗せるため製品を持ち上げた際、「不自然な」作業姿勢となってしまったこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 「不自然な」作業姿勢や動作を避けるため、作業場、事務所、通路等の作業空間を十分に確保し、取り扱い荷物は作業台等に載せるなど、床に放置しないこと。
2 十分な作業空間が確保できない、動作や移動の際の作業動線の妨げとなるものが存在する場合は、作業開始前に作業空間の状態を十分認識し、適切な作業手順を検討しておくこと。
3 作業場に雑然と物品が置かれている状態では、転倒、躓き等の危険性が増すため、日頃から作業場の整理・整頓・清潔を励行すること。
4 上半身が前傾する前屈姿勢、上半身と下半身の向きが異なるひねり姿勢等「不自然な」作業姿勢をとらざるを得ない場合は、前屈の角度やひねりの程度を小さくするとともに、不自然な姿勢をとる時間と頻度を少なくすること。