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労働災害事例

利用者を抱きかかえ、ベッドに寝かせようとしたところ、腰部に痛みを感じた

利用者を抱きかかえ、ベッドに寝かせようとしたところ、腰部に痛みを感じた
業種 保健・衛生業
事業場規模 100〜299人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 起因物なし
災害の種類(事故の型) 動作の反動、無理な動作
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業方法の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) その他及び不安全な行動のないもの

No.101383

発生状況

 被災者は、高齢者施設の居室にて、入居者を抱きかかえ、ベッド脇のポータブルトイレからベッドに寝かせようとしたところ、腰部に痛みを感じた。病院を受診したところ、腰椎捻挫と診断された。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 介護作業において、前屈み、中腰、腰を捻る(反らす)動作といった不自然な姿勢が繰り返されていたこと。
2 ベッドへ寝かせる際、スライディングシート(ボード)やリフト等、腰部にかかる負担を軽減するための福祉機器を活用しなかったこと。
3 介護する際の重量負荷、作業姿勢、作業頻度のチェックが十分に行われていなかったこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 ポータブルトイレの座面とベッドの高さを、同じ程度に調整すること。尚、ポータブルトイレの座面が低い場合は、補高便座で補うこと。
2 設置式リフト、吊り具(スリング)シート、スタンディングマシーン、持ち手付き補助ベルト、スライディングボード(シート)等、介助者の状態や用途に応じた適切な福祉機器や補助具等を活用すること。
3 抱きかかえの動作時は、腰椎の生理的な前弯(最大に腰椎を反った状態から少し戻し、前弯が残っている状態)を保つこと。
4 介護作業を行うにあたり、被介助者の状態(残存能力や介護作業への協力の具合)や職場で活用可能な福祉機器や補助具の状況、介護者の人数、性別、体力、年齢、経験、介護作業に要する時間等に応じた、職場ごとの「作業標準」を策定すること。また、「作業標準」は、最も腰痛発生リスクの高い介助者に配慮したものとする。
5 作業しやすい衣服、耐滑性があり、足に適合した靴、腰部保護ベルト等の補装具を着用すること。
6 職場の作業環境に、腰痛の発症や症状の悪化に関連する要因があるため、温度、照明、作業床面、作業空間、機器や設備の配置等について、適正な作業環境管理を実施すること。