ハンドグラインダに砥石を取り付けて作業を行っていたところ、突然砥石が4つに割れ、うちひとつが被災者の足元に飛来した
業種 | 製造業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | ハンドグラインダ | |||||
災害の種類(事故の型) | 飛来、落下 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 分類不能 | |||||
発生要因(管理) | 安全措置の不履行 |
No.101376
発生状況
被災者は作業場において、液面警報フランジの内側の研磨作業を行っていた。研磨フランジの内径が95ミリであったため、最も使い勝手がよいと思われた直径65ミリの平型砥石を、砥石の直径38ミリ用のハンドグラインダに取り付けた。 尚、被災者は、砥石取り替え後の試運転を行っておらず、災害発生時以外の通常時においても、砥石取り替え後の試運転、及び作業開始前の試運転を行っていなかった。また、当該砥石には覆いも設けられていなかった。 砥石取り付け後、被災者は研磨するフランジを万力で固定し、椅子に腰掛け、ハンドグラインダを下に向けた状態でフランジ内側の研磨を行った。 研磨が終了し、被災者はハンドグラインダをフランジから離してスイッチを切ったところ、砥石がほぼ均等に4つに割れ、そのうちの1つが被災者のくるぶしに飛来し、被災した。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 覆いを設けなければならなかったにもかかわらず、砥石に覆いが設けられていなかった。 |
2 | 「研削といしを取り替えたときには3分間以上試運転をしなければならない」旨定められているが、作業開始前の試運転は行われていなかった。 |
3 | 当該ハンドグラインダ規格に合わない砥石を使用した結果、砥石の最高使用周速度を大きく超え、砥石に過剰な負荷がかかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | ハンドグラインダを使用する際は、規格に合わない砥石を使用しないこと。また、ハンドグラインダの規格に合わない砥石を使用することがないようにチェック体制を確立すること。 |
2 | ハンドグラインダ、研削砥石等に関する知識、危険性等に関する安全衛生教育を再度行うこと。 |