事業所において原材料を持ち上げる作業を繰り返していたところ、腰部に過度の負担がかかる業務により、腰椎骨折を引き起こした
業種 | その他の製造業 | |||||
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事業場規模 | − | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 起因物なし | |||||
災害の種類(事故の型) | 動作の反動、無理な動作 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 物の置き方、作業場所の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | その他及び不安全な行動のないもの |
No.101353
発生状況
被災者は、事業所にて原材料(約10kg)を毎日十数回程度、床から腰の高さまで持ち上げる作業を行っていたところ、急に吐き気を催し、そのまま嘔吐すると共に、急激な腰部の痛みに襲われ立ち上がることができなくなり、腰部に負担がかかり続けたことによる「疲労骨折(腰椎骨折)」と診断された。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 原材料が床に置かれていたため、腰部に過度の負担がかかる動作を、日常から行っていたこと。 |
2 | 作業にあたり、適切な動力装置等により自動化するなど、人力の負担を軽減していなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 原材料置き場の高さを腰の高さにすること。 |
2 | 重い原材料を移動させるときは、ローラーコンベア若しくはリフト付きの台車等を活用し、作業工程の自動化を図ること。 |
3 | 自動化がなされないうちは、床に置かれた原材料等の重量物は、「複数人で持ち上げる」といった対策を直時検討、実行していくこと。 |
4 | 作業者に対人関係や時間的切迫等によるストレスがないか、適宜チェックすること。 |
5 | 労働衛生教育、腰痛予防体操、腰痛健康診断等を実施すること。 |