ウイングを開き、架台に足を掛け荷台の中を覗き込んだところ、開閉スイッチに足が触れ、作動したウイングと車体の間にはさまれた
業種 | 貨物取扱業 | |||||
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事業場規模 | 30〜99人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | トラック | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 設計不良 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | その他の不安全な行為 |
No.101351
発生状況
被災者は、被災当日、ウイングルーフトラックを運転して事業場を出発した。 しかし、同日夜「被災者が未だ到着していない」と配送予定先から事業場に連絡があり、被災者へ連絡を試みるも連絡がつかなかったため、被災者が運行したと思われる経路の捜索を行った。 その後、高速道路サービスエリアで、運転していたウイングルーフトラックの右側ウイングに首を挟まれていた被災者が発見された。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 被災者はサービスエリアに停車して積荷の状況を確認するためにウイングを開き、タイヤ後方の架台に足を掛け荷台の中を覗き込んだ際に、架台の奥にあるウイングの閉スイッチに足が触れたため、ウイングが作動し、ウイングと車体の間に挟まれた。 |
2 | 車両後部のウイングの開閉スイッチの押しボタンが架台付近に設置されており、足が接触する等により作動する危険性があったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | ウイングの開閉スイッチの押しボタンについて、設置位置を変更する、押しボタンにガードを設置する等の方法により、足等の接触による不意の起動を防ぐため、適切なリスクの低減措置を講じること。 |
2 | ウイングを閉じる際には「閉」押しボタンを押し続けるなど、挟まれ事故を防ぐため、より安全な方式への改善を検討すること。また、非常停止押しボタンスイッチの設置を検討する。 |
3 | 積荷の確認作業を行うための、適切な作業手順を定めること。 |