NC旋盤を使用してナットの製造作業中、高速で回転していた長尺の金属材料が、ぶれて変形したため、頭部、胸部等に激突した
業種 | 製造業 | |||||
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事業場規模 | 1〜4人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 金属加工用機械 | |||||
災害の種類(事故の型) | 激突され | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 分類不能 | |||||
発生要因(管理) | 機械、装置等の指定外の使用 |
No.101344
発生状況
被災者は工場内に設置されているNC旋盤を使用して、断面が六角形の棒状の金属材料を加工し、ナットを製造する作業に従事していた。 被災者はNC旋盤を使用してナットを製造するにあたり、端材を加工して中間製品を数個製造した後、金属材料を端材から長尺のものに取り替えて同様の作業を継続したところ、取り替え後1つ目のナットの加工中に、高速で回転していた棒材がぶれて変形し、折れ曲がった状態で回転し始め、被災者に激突した。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 機械の危険情報に従った安全作業マニュアルが作成されていなかったため、表示されている警告(注意事項)が順守されずに、棒材を当該NC旋盤の外部に突出させた状態で加工作業が行われたこと。 |
2 | NC旋盤を使用して長尺の材料を加工する際、当該NC旋盤の外部に材料が突き出ている状態で回転しており、接触により労働者に危険を及ぼすおそれがあるにもかかわらず、覆い(安全カバー)を設けていなかったこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 棒材がNC旋盤の外側に突出するような場合、安全カバーから突き出ない長さに切断してから加工作業を行うこと。 |
2 | NC旋盤の外部に棒材が突き出る場合は、労働者との接触を防止するための覆い(安全カバー)を設けること。 |
3 | 上記1、2を配慮した安全作業を遂行することができるように、安全作業マニュアルを整備すること。 |