フランジの穴開け作業を行っていたところ、使用していたラジアルボール盤の刃に作業服が巻き込まれ、身体ごと宙吊りになった
業種 | 製造業 | |||||
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事業場規模 | 30〜99人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 金属加工用機械 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業環境の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 分類不能 | |||||
発生要因(管理) | その他の危険場所への接近 |
No.101340
発生状況
被災者は、フランジにボルト穴を開けるため、当該部品をラジアルボール盤の台に治具等で固定し、当該ボール盤の刃を交換し終えたところで、反時計回りに回転しているラジアルボール盤の刃に右上腕部が作業服ごと巻き込まれ、身体を回転させられながら宙吊りの状態となった。 |
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
1 | ラジアルボール盤の主軸正逆転スイッチを逆転位置に入れ、主軸回転クラッチレバーをニュートラルにしていたこと。 |
2 | 止め金具の交換作業又は作業台へのフランジの固定作業、或いは刃の取替え作業に際し、ラジアルボール盤の刃部を回転させていたこと。 |
3 | 被災者の右上腕部が、何らかの理由によりラジアルボール盤の刃部と接触したこと。 |
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 金属部品への穴開け作業の準備を行う際に、ラジアルボール盤の主軸正逆転スイッチを停止位置に入れること。 |
2 | ラジアルボール盤の刃の付近に、非常停止機能等を設置すること。 |
3 | 回転中のラジアルボール盤の刃部及び回転部に、手等身体の一部を近づかせないこと。 |
4 | ラジアルボール盤、ボール盤等を使用する労働者を中心に、当該作業の危険性及び危害(負傷)の重篤度を考慮したリスクアセスメントを実施させ、安全作業手順書を作成すること。 |
5 | 安全作業手順書を、ラジアルボール盤、ボール盤等を使用する労働者に周知し、再教育を行うこと。 |