ホルムアルデヒト漏洩防止の目張りをはがして入室。清掃作業を実施し、暴露
業種 | 医薬品製造業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101320
発生状況
本災害は、ホルマリン燻蒸を実施した部屋に隣接する更衣室のホルムアルデヒド漏洩防止の目張りをはがして入室・清掃作業を実施した際に発生したものである。 前日18時頃から過マンガン酸カリウムが入ったビーカーの内にホルムアルデヒド液を投入し、充填室1、充填室2、滅菌室、前室の順にそれぞれ配置して燻蒸作業を実施した。 翌日8時頃ホルマリン燻蒸エリア内のダンパーを開き、排気を開始し、労働者に立ち入りを禁止することを通知した。10時頃、隣接する部屋への入室は可能と考えた労働者が、目張りテープをはがして入室し清掃作業を行った。10時半頃、ホルムアルデヒドの排気を促進するため、燻蒸エリア内を陽圧に保つための給・排気装置を操作した。このため同エリアに滞留していたホルムアルデヒドが拡散した。災害発生時に労働者が40名、業者17名がいたが、このうちの19名がのどの異常を訴えて医師の診察を受けた。 |
原因
1 | ホルマリン燻蒸エリア内の換気が不十分なのに、漏洩防止の目張りテープをはがして隣室に入室したこと。 |
2 | ホルムアルデヒド漏洩後、関係労働者を速やかに退避させなかったこと。 |
3 | 特定化学物質を取扱う作業であったが、労働安全衛生法に基づく措置を講じておらず、ホルマリン燻蒸作業手順、危険性に関する十分な検討対策が講じられていなかったこと。 |
対策
1 | ホルマリン燻蒸作業について、特定化学物質の取扱いに関する安全衛生管理体制を整備し、実効ある安全衛生対策を講じること。 |