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労働災害事例

野菜洗浄室内で清掃作業の際、塩素ガスが発生

野菜洗浄室内で清掃作業の際、塩素ガスが発生
業種 その他の食料品製造業
事業場規模 100〜299人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.101317

発生状況

 本災害は、野菜洗浄室内で清掃作業の際、塩素ガスが発生したものである。
 被災者Aは、野菜洗浄室内で月1回の洗浄作業を開始した。チーフが野菜洗浄室内の殺菌水生成装置で使用している次亜塩素酸ナトリウムをバケツに小分けして作業員に渡し、洗浄室の壁、機器等についたカビを除去した。清掃作業終了後、作業員の1名が余った次亜塩素酸ナトリウムをバケツに戻し、バケツから液体を間違って隣の塩酸の容器に入れたため塩素ガスが発生した。
 チーフは作業員全員を室外に退避させ、ガスが噴出している容器の液体を排水口に捨て、水道水を大量に流した。その時作業員の中で気分が悪くなったものはいなかったが、Aは帰宅後に気分が悪くなり、救急搬送された。

原因

1 殺菌水生成装置で使用している次亜塩素酸ナトリウムを装置内の容器から取出して使用したこと。
2 残った次亜塩素酸ナトリウムを元に戻そうとして、間違って隣の容器に入れたこと。
3 関係労働者及び直接監督者の危険有害性に関する認識が低かったこと。

対策

1 殺菌水生成装置で使用している次亜塩素酸ナトリウムを装置外で使用しないこと。
2 殺菌水生成装置で使用する作業場に特定化学物質作業主任者を選任し、その者に特定化学物質による健康障害を予防するために必要な職務を遂行させること。
3 労働者に塩酸、次亜塩素酸ナトリウム等の危険有害物質についての安全衛生教育を実施すること。
4 リスクアセスメントを実施し、リスク低減措置を実施すること。