混入する試薬を誤ってリン酸1ナトリウムを入れたため、アジ化水素が発生し、中毒
業種 | 医薬品製造業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 物質、材料 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101311
発生状況
本災害は、試薬用緩衝液の調整作業中に発生した。 調整作業は、アジ化ナトリウム、トリスアミノメタン、塩酸を用いて行う。被災者Bは、調合する試薬としてトリスアミノメタンを入れるべきところ、誤ってリン酸1ナトリウムを容器に入れてしまった。この時被災者Aは付近で別の実験を、被災者Cは、流しで実験器具を洗浄していた。Bは、その後次の測定器の場所まで容器を持っていったところ、異臭が発生したため、Bは近くにいたAを呼び、ガスを排気し、液は大量の水で薄めて流しに流した。A、B、C共に動悸等の不調を訴え、病院で検査を受けて帰宅した。 |
原因
1 | 調整に使用する薬品を、類似のボトルに入った別の薬品と間違えたこと。 |
2 | アジ化水素が発生した際、局所排気装置等のない場所で作業を行っていたこと。 |
対策
1 | 類似のボトルに入った薬品は、ボトルを取る際に間違えないように、ボトルのキャップ等に物質名を明示すること。 | |
2 | 有害ガスの発生を伴う可能性がある薬品の調整については、ドラフトチャンバー内で作業すること。 |