床面を殺菌消毒した室内で作業中、塩素中毒となり入院
業種 | 肉製品、乳製品製造業 | |||||
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事業場規模 | 300〜999人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101309
発生状況
本災害はボイル加熱室内で作業中に発生した。 ボイル加熱室で次亜塩素酸ナトリウムと点滴用酢酸を使用して次亜塩素酸水を作り、床に散布し始めたところ、異臭が酷くなったために中止した。その後被災者Aは、ボイル作業に使用する台車を移動させようと、次亜塩素酸水で殺菌消毒したコンベアーエリアに近寄った際、気分が悪くなったため帰宅しようとしたが、途中で動けなくなり、同僚に発見されて救急搬送されたもの。 Aは、5日間入院加療後に回復し、退院した。 |
原因
1 | 薬剤希釈装置を使用せずに、次亜塩素酸と酸性溶液を直接混合したこと。 |
2 | 塩素ガスの発生を上司や同僚に報告することなく放置したため、他の労働者が有効な保護具を付けずに塩素ガス発生エリアに侵入したこと。 |
3 | 作業者に対して、有毒ガスについて十分な安全衛生教育を行っていなかったため、薬剤希釈装置を使用して次亜塩素酸を作成するルールが十分に理解されず、その結果、ルールが遵守されなかったこと。 |
対策
1 | 殺菌作業では、薬剤希釈装置で作成された次亜塩素酸を使用させること。 | |
2 | 異常が発生した場合の社内の報告体制を構築すること。 | |
3 | 有毒ガスについて安全教育を実施し、社内の安全ルールを十分に理解させること。 |