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労働災害事例

鶏舎内を暖房して作業中、一酸化炭素中毒となり入院

鶏舎内を暖房して作業中、一酸化炭素中毒となり入院
業種 肉製品、乳製品製造業
事業場規模 1〜4人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業環境の欠陥
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.101308

発生状況

 本災害は、養鶏場の鶏舎内で、ヒヨコの受入れ準備作業中に発生した。
 鶏舎の室温を30度に温めるために、前日より畜舎用ガスストーブ15台を点火し、鶏舎入口とハネ上げ戸を閉めるなどして室内を暖めた後、密閉空間となった鶏舎内で被災者A等3名は、1時間強ヒヨコの受入れ準備作業をした。他の2名は本件鶏舎に数度出入しており、少し眩暈がしたが調子が良くなり、鶏舎に戻って作業を行ったが、Aは大声で助けを呼んだ後に倒れた。その後被災者Aは救出されたが意識を失くしているようだった。
 Aは、3日間入院加療後に回復し、退院した。

原因

1 ガスストーブを長時間点火しているのに換気を行わず、逆に外の空気が入らないように鶏舎を密閉していたこと。
2 ガスストーブの取扱説明書に、一酸化炭素中毒の注意が記載されているが、労働者に十分周知、教育がなされていないこと。

対策

1 鶏舎内で、ストーブを使用するときは、換気を行うとともに、一酸化炭素の濃度を測定すること。
2 鶏舎内で、ストーブを使用するときは、換気及び濃度測定に係る手順を具体的に定めること。
3 一酸化炭素中毒についての教育を十分に行うこと。
4 救出を含めた緊急時の対応方法を検討すること。