職場のあんぜんサイト

  1. ホーム
  2. 労働災害事例
  3. 労働災害事例(検索結果詳細)

労働災害事例

小型バンで作業者を送迎中、運転を誤って道路脇の排水路に転落

小型バンで作業者を送迎中、運転を誤って道路脇の排水路に転落
業種 鉄道・軌道・水運・航空業
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) トラック
災害の種類(事故の型) 交通事故(道路)
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:3人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 交通の危険
発生要因(人) 無意識行動
発生要因(管理) その他

No.101183

発生状況

 この災害は、深夜に残業終了後の、作業者を乗せた小型バンを運転して各自の自宅へ送迎する途中で発生したものである。
 Z社の作業者A〜Dの4名は、約60km離れたY社の工場で構内下請けとして作業を行っていた。Z社では、作業者Aに同社所有のバンで同僚作業者の送迎を行わせていた。
 災害発生当日、残業が終わった午前2時半頃、AはB〜Dの3名を同社所有のバンに乗せ、Z社の事務所に向かった。午前4時にBをZ社事務所に降ろした後、Cの自宅に向かった。その途中、約1kmを走行したところで、運転していたAは左手に持っていたタバコを床に落とし、これを拾おうとして前屈みになったところ、バンが急に左にそれて道路脇の排水路に転落した。このとき、バンを運転していたAと同乗していたC、Dの3名は、いずれもシートベルトをしていなかったため、バンが排水路に転落した衝撃で負傷した。
 バンが走行していた道路は平坦で、雨も降っていないことから、走行に支障はなく、Aは制限速度を守って運転していた。
 Z社の所定労働時間は7.5時間であり、Aらは休日労働こそなかったものの残業時間は最近3カ月間の月平均が100時間を超え、1日平均で約4時間半に及んでいた。さらに、作業終了時間はほとんど深夜であり、Aは往復の運転を含めると日平均で16時間の労働を行い疲労が蓄積していた。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1  運転者が運転中に前屈みになり、ハンドル操作を誤ったこと
 Aは運転中に喫煙していたタバコを落とし、それを拾うために前屈みになり、ハンドル操作を誤った。
2  バンの車内でシートベルトをしていなかったこと
 バンに乗っていた3人はいずれもシートベルトをしていなかったため、バンが排水路に転落した衝撃で負傷した。
3  運転者が長時間労働を行っていたこと
 Z社の所定労働時間は7.5時間であるが、残業時間は最近3カ月間の月平均が100時間を超えていた。さらに、作業終了時間はほとんど深夜の上、Aは往復の運転を含めると日平均で約16時間の労働を行っていたことも運転を誤った一因として否定できない。

対策

 同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1  運転手に対して適切な交通安全教育を実施すること
 運転業務に従事する作業者に対し、交通KYT等の交通安全教育を実施し、運転中の喫煙やわき見運転の防止を図る。
2  車両に乗車する者には、シートベルトを着用させること
 車両に乗車する者には、乗車位置に関わらず必ずシートベルトを着用することを徹底する。
3  作業者の長時間労働を防止すること
 作業者の残業時間が長時間とならないように、必要な人員の配置、就業場所の変更、作業の転換、深夜業の回数の減少等の措置を講じる。
 特に、自動車運転以外の作業を行い、当該作業を終了した作業者を運転業務に就かせる場合、自動車運転以外の作業を軽減するように配慮する。