フォークリフトとともに廃材焼却ピット内に転落
業種 | 建築工事業 | |||||
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事業場規模 | 30〜99人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | フォークリフト | |||||
災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | その他の建築工事 | ||||
災害の種類 | 坑、ピットへ墜落 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護・安全装置がない | |||||
発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
発生要因(管理) | 安全装置をはずす、無効にする |
No.101090
発生状況
この災害は、型枠工事を行うZ社の焼却場において、フォークリフトで廃材を焼却ピットに投入する作業中にフォークリフトとともに焼却ピットに転落し、作業者が死亡したものである。 災害が発生したピットは、建築現場へ搬入する型枠資材の加工の際に発生する屑材や、建築現場より脱型された資材で再利用できない廃材を焼却するためのもので、構造は、地面を深さ2m掘削して表面をコンクリートで固めたものである。 災害発生当日、作業者Aは、型枠資材の廃材を資材置き場からフォークリフトで運搬し、焼却ピットに投入する作業を行っていた。フォークリフトを投入口前に止め、フォークを揺すってフォークに載せた廃材を焼却ピット内に振り落としていたところ、フォークリフトが前に傾き、フォークリフトとともに焼却ピット内へ転落し、死亡した。 焼却ピットが作られた当初は、ピットの手前70cmのところに高さ90cmの車止めが設けられていたが、その後、取り外されていた。 Z社では、焼却ピットに廃材を投入する作業について、作業手順書を作成しておらず、安全衛生教育も実施していなかった。また、作業者がピット手前にフォークリフトを止めてフォークを揺すりながら廃材を投入しているのをZ社の経営者や管理者は日頃目撃していたが、転落防止のための対策を立てることなく黙認していた。 |
原因
この災害の原因として、次のようなことが考えられる。 | |
1 | 焼却ピットの投入口に、フォークリフトが転落することを防止する設備がなかったこと 焼却ピットが作られた当初は、投入口のピットの手前70cmのところに高さ90cmの車止めが設けられていたが、その後、取り外されたままになっていた。 |
2 | 作業手順書がなく、安全衛生教育も行われていなかったこと ピットに廃材を投入する作業について、作業手順書を作成しておらず、作業者への安全衛生教育も実施していなかった。 |
3 | 安全管理が不十分であったこと 車止めがない投入口でフォークリフトを止めてフォークを揺するという危ない作業をZ社の経営者や管理者が黙認していた。 |
対策
同種災害防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 転落するおそれのあるピット等の開口部には、作業者の墜落、転落を防止するための措置を講じること (1) 開口部に作業者が近づくおそれのある場合には、作業者の墜落、転落を防止するための防護柵等を設置する。 (2) 開口部にフォークリフト等の車両を接近させて作業する場合には、車両が逸走してピットに落ちることを防止するための車止め等を設置する。 |
2 | 作業手順書を作成し、安全衛生教育を実施すること ピットへの廃材投入作業について、安全に作業を行うための作業手順書を作成する。さらに、作業手順書の内容を作業者に教育し、安全な作業方法を周知徹底する。 |
3 | 安全管理を徹底すること 経営者や管理者による職場巡視を定期的に実施し、設備の不安全な状態や作業者の不安全な行動があった場合には、すぐに適切な措置を講じる。 |