打ち上げ花火の準備中に、誤って点火
業種 | その他の製造業 | |||||
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事業場規模 | 16〜29人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 爆発性の物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 爆発 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 物自体の欠陥(部外の) | |||||
発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
発生要因(管理) | 安全装置の調整を誤る |
No.101040
発生状況
この災害は、花火大会の打ち上げ準備中に発生したものである。 |
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。 | |
1 | 花火打ち上げに係る作業手順書の作成や作業者に対する安全衛生教育を行っていなかったこと Z社では、花火打ち上げに係る作業者を経験者を臨時に採用し、常用の作業者を雇用していなかったことから、会社として安全な打ち上げ作業手順書を作成することなく、現場では作業指揮者の経験に基づく指揮に任せて作業を行っていた。また、作業者に対する安全衛生教育も実施していなかった。 |
2 | 作業指揮者が導通器等打ち上げに使用する機器の構造や試験方法について熟知していなかったこと 現場で作業指揮をしていたAは、導通器の構造や試験方法については詳しくなかった。そのため、導通試験で発生したトラブルに対し、必要な措置を講ずることができなかった。 |
3 | 導通器をはじめ、花火の打ち上げに使用する機器の点検を行わなかったこと |
対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
1 | 花火の安全な打ち上げのための作業手順書を作成し、作業者に周知徹底すること |
2 | 導通器および導通試験について再教育を実施すること 花火の打ち上げに先立って実施する導通試験が災害の直接の要因となったが、この試験は、花火の正常な打ち上げに欠かせない手順である。この導通試験に使用する機器類は頻繁に移動して使用されることからその配線や機能に異常を来たすことがあるので、機器の点検要領、導通試験の方法等について関係者に再教育を実施する。 特に、導通試験を行う場合には、導火線に誤って点火することがないよう配線の分離を行う等の手順を徹底し、確実に手順どおり実施させることが重要である。 |
3 | 導通器をはじめ、花火の打ち上げに使用する機器は、使用前や定期的に点検を行い、問題があれば修理又は交換すること |