この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 |
1 |
気温が最高35度に達する真夏日であり、加熱炉付近で作業が行われており、作業位置の室温が40度を超える高温環境下での作業であったこと。
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2 |
作業位置に直径15cmの温度が25℃の空気を吹き出すスポットクーラーが設けられていたが室温を緩和するほど有効に機能していなかったこと。
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3 |
1時間ごとに休憩がとられていたが、冷房設備が設けられた休憩場所が確保されていなかったこと。 |
4 |
加熱炉から吹き出す熱風を防ぐ覆いが不十分であったため、作業位置に熱風が拡散していたこと。 |
5 |
作業中に、容易に水分および塩分を補給することのできる措置が講じられていなかったこと。 |
6 |
事業者はもとより作業員全員が、熱中症の危険や予防に関する知識が不足していたため、体調不良が自覚されたまま作業に就いていたこと。
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7 |
災害が発生した時期、連日連夜、30度を超える真夏日と25度を超える熱帯夜が続き、被災者は睡眠不足と疲労の蓄積など身体的な不調があったものと考えられること。
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