この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 |
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災害発生現場では、天候が晴であったこと、炎天下であったことなどから、作業は高温多湿の作業環境で行われていたこと。
災害が発生した日のその地域の気象条件を、測候所の記録から見ると、午後2時が33.0度、湿度51%であり、午後3時が34.0度、湿度49%である。風速はそれぞれ2.8m/秒、2.8m/秒である。
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2 |
作業者の服装は、長袖、長ズボンの夏服に、ヘルメットとスパイク付き地下足袋を着用していたこと。
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作業中の給水が不十分であったこと。
被災者は背中のリュックにお茶の入った水筒を持参しており、昼の休憩時には給水しているのを同僚作業者が見ている。
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作業に身体が慣れていなかったこと。
被災者は刈払機の取扱教育を6月に受けていたが、災害当日が刈払機を用いて作業を行う初日であった。
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5 |
同年5月に、森林組合に就職しているが、雇い入れ時の健康診断は受けていないこと。
直近の健康診断は、前々年の春であるが、特に異常はなかった。また、家族も被災者の健康に異常は感じていなかった。
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