熱交換器の窒素ブロー作業の段取中に足場板が折れ3名が墜落
業種 | 一般機械器具製造業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 足場 | |||||
災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 老朽、疲労、使用限界 | |||||
発生要因(人) | 無意識行動 | |||||
発生要因(管理) | 不意の危険に対する措置の不履行 |
No.100232
発生状況
この災害は、化学工場に納入する熱交換器の窒素ブロー作業の段取り中に発生したものである。災害発生当日の午後 8時20分頃、約80%の組み立てが終了した熱交換器の窒素ブローを行うため、担当責任者が 2名の係員とともに、熱交換器の横に配置した鉄製の脚立を使用して2.5 メートルの高さに 2枚の木製足場板を並列に掛け渡した。
次いで、担当責任者が、 2名の係員をこの足場の上に呼び、窒素ブローの手順・要領、安全帯の取り付け要領等の説明を行っていた。
この時、 1枚の足場板には担当責任者と他の 1名が載り、他の 1名は並列に並べられた他の足場板に載っていたが、説明の途中で他の足場板に載っていた者も担当責任者と他の 1名が載っていた足場板に移動してきて 3名が同じ足場板に載った瞬間足場板が 4つに折れて 3名は 2.5メートル下の床に墜落し負傷した。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。1 作業床として不適切な足場板を使用したこと。
2 作業床の最大積載荷重を定めていなかったこと。
3 足場板について作業開始前に点検を行っていなかったこと。
4 墜落防止措置を行っていなかったこと。
5 作業計画の作成、安全教育の徹底等適切な安全管理を行っていなかったこと。
対策
この災害は、化学工場に納入する熱交換器の窒素ブロー作業の段取り中に発生したものであるが、同種災害の防止のためには次のような対策の徹底が必要である。1 墜落防止措置を講じた安全な作業床を設置すること。
2 床材等足場の材料について点検を行うこと。
3 足場の組み立て等作業主任者等を選任し、作業を行うこと。
4 安全教育の実施等安全管理を徹底すること。