道路の舗装工事で車両の誘導をしていた警備員がローラーにひかれる
業種 | 警備業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | その他の建設機械等 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業箇所の間隔空間の不足 | |||||
発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
発生要因(管理) | 合図、確認なしに車を動かす |
No.100165
発生状況
この災害は、道路の舗装工事現場において工事用の建設機械および一般車両の誘導を行っていた警備員が後退してきたローラーにひかれたものである。災害発生当日の工事現場の作業は、工事区間のうち5ヶ所残っていたアスファルト舗装を行うことになっており、手作業によるアスファルト敷き均し、アスファルト・フィニッシャーによる敷き均し等が行われる予定であった。
当日、午前8時15分頃から作業が開始され、三叉路付近の延長約30メートル、幅約3メートルの部分についてダンプトラックから下ろしたアスファルトを工事会社の6人の作業員が手作業で均し、ローラーで転圧する作業が進められた。
朝からダンプトラックで5〜6回アスファルトが下ろされ、手で均したところをローラーで順次転圧していた付近で被災者はローラーおよび一般車両の誘導を行っていたが、転圧作業の進行にともない手で均し作業の方に移動していたところ、午前8時50分頃、後進してきたローラーにひかれた。
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。1 誘導者の位置が前後進するローラーに対して後ろ向きであり、適切でなかったこと
2 ローラーの運転者が後方の安全確認を怠ったこと
3 作業開始前の工事関係者との打ち合わせ、誘導者の作業状況の監視等作業管理が不十分であったこと
対策
この災害は、道路の舗装工事現場において工事用の建設機械および一般車両の誘導を行っていた警備員が後退してきたローラーにひかれたものであるが、同種災害の防止のためには次のような対策が必要である。1 車両系建設機械を使用して作業を行うときには、機械の種類・能力、運行経路、作業方法を盛り込んだ作業計画を作成すること
2 運転中の車両系建設機械に接触の危険がある時には、知識、経験のある誘導者を配置すること
3 車両系建設機械等の誘導等を行う者、ローラーの運転者等については、十分な安全衛生教育を行うこと
4 作業指揮者の決定と作業の監視等作業管理を十分に行うこと
5 派遣会社においても安全管理体制を整備し、計画的な教育等を行うこと