トウモロコシの入ったコンテナの積み込み作業中、小型移動式クレーンのブームが高圧電線に接触
業種 | 一般貨物自動車運送業 | |||||
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事業場規模 | 30〜99人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 移動式クレーン | |||||
災害の種類(事故の型) | 感電 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 区画、表示の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 無意識行動 | |||||
発生要因(管理) | 危険場所に近づく |
No.100163
発生状況
この災害は、「鉄製コンテナ」を小型移動式クレーンでつり上げ、トラックに積み込む作業中に、ブームが頭上にあった高圧電線に接触したものである。当日、被災者は、農家の畑においてあるトウモロコシの入った「鉄製コンテナ」を順次荷受人の倉庫まで車両積載型トラッククレーンを用いて運搬するよう運送会社から指示をされ、午後6時すぎに「鉄製コンテナ」が置いてあるところに行き、コンテナをトラックの荷台に積み込む作業をはじめたが6個目のコンテナを積み込むためクレーンのブームを伸ばしながら作業をしていた時にクレーンのブームが頭上にあった高圧送電線(6,600v)に接触したため、位置決めのためコンテナを手で支えていた被災者が感電し、約一か月後に死亡した。
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。1 高圧送電線の真下で移動式クレーンのブームを伸ばした作業を行ったこと
2 作業の時間が日没後で暗かったため、周辺の危険な状況の判断を誤ったこと
3 クレーンの修理、試運転等についての作業指示が明確になされていなかったこと
4 高圧送電線の付近で作業を行う場合、安全衛生教育がなされていなかったこと
対策
この災害は、トウモロコシの入った「鉄製コンテナ」を小型移動式クレーンで吊り上げ、トラックに積み込む作業中に、クレーンのブームが頭上の高圧電線に接触したものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策が必要である。1 作業の指示を明確に行うこと
2 立入禁止区域を設定すること
3 作業時間管理を行うこと
4 安全衛生教育を実施すること
5 安全管理体制を整備すること