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労働災害事例

自動車修理工場で高圧受電設備の開閉器に触れ感電

自動車修理工場で高圧受電設備の開閉器に触れ感電
業種 自動車小売業
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 電力設備
災害の種類(事故の型) 感電
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 充電部分の防護なし、不十分
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) その他防護物をなくする

No.100155

発生状況

 この災害は、自動車の修理工場において被災者が高圧変電設備の機器に触れて感電したものである。
 この事業所は、自動車の販売と修理を行っており、災害の発生した時期は、事業所として夏期休暇の期間であったが、顧客応対のため2〜3名が交代で出勤しており、災害発生当日はサービスグループに所属する被災者と販売グループに所属する1名が出勤していた。
 当日、午前8時20分頃同僚が出勤した時には、被災者がすでに出勤しおり、事務室内でエアコンのスイッチを操作していて、同僚に「エアコンが動かない」と話しかけてきた。その後、同僚はショールームに行き、被災者は整備工場に向かったが、その後の被災者の行動については目撃者がいない。
 午前8時25分頃、事業所全体の電気が消えたので、同僚が被災者を探しに行ったところ、事務所の北側にある高圧受電設備と事務所建物との間に仰向けに倒れている被災者を発見した。

原因

 この災害は、自動車の修理工場において被災者が高圧変電設備の機器に触れて感電したものであるが、その原因としては、次のようなことが考えられる。
1 自動車の整備についての知識、経験はかなり豊富であったものの、受電設備・電気について知識のない者が開閉器のフックを操作したこと
2 受電設備の保管場所である机の鍵をかけないまま放置していたこと
3 感電危険等についての安全衛生教育を実施していないこと

対策

 この災害は、自動車の修理工場において高圧変電設備の機器に触れて感電したものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 高圧受電設備内の取り扱いは、電気についての基礎知識、安全作業等についての特別教育を修了した者に行わせること
2 充電部分あるいは充電部分に接近して作業を行わせる場合には、絶縁用防具、保護具を使用させること
3 受電設備については、囲い部分の損傷の状況を毎月1回以上点検するとともに、鍵のの管理を十分に行うこと
4 水などで湿潤した場所で作業を行う者に対して安全衛生教育を実施すること