ドラグショベルで工事中、路肩が崩壊しドラグショベルとともに転落
業種 | 林業 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 掘削用機械 | |||||
災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
被害者数 |
|
|||||
発生要因(物) | 整備不良 | |||||
発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
発生要因(管理) | 機械、装置等を不安全な速さで動かす |
No.100149
発生状況
この災害は、立木伐採現場において、ドラグ・ショベルで集材のための道付け作業を行っていたところ、路肩が崩れて転落したものである。当日、午前7時より、B社の作業員6名が現場に入り、ミーティングを行った後、各作業員は各自持ち場へ向かい作業を始め、被災者は、昼食後も伐倒木を搬出するための道付け作業をドラグ・ショベルにより行っていた。
午後2時頃、自分の作業を終了した他の作業員が、被災者の作業場所に向かっていたところ、山の斜面で、履帯を上に向けて転倒しているドラグ・ショベルの傍らで被災者がうつ伏せに倒れているのを発見した。
約1時間後、救急車が現場に到着し、救急隊員が被災者の生死を確認したところすでに死亡していた。
原因
この災害の原因としては次のことが考えられる。1 ドラグ・ショベルで作業を行っていた箇所の路肩が軟弱であったこと
2 ドラグ・ショベルの全幅は2.8mであるのに対し、転落した箇所の道幅が3.5mと狭かったため、ドラグ・ショベルの履帯が路肩に乗り易い状況であったこと
3 現場にかなりの積雪があったため、路肩付近の状況が判別できなかったこと。
4 指示されたとされる作業場所とは異なる箇所で作業を行っており、作業指示が明確に伝わっていなかったこと
対策
この災害は、立木伐採現場において、ドラグ・ショベルで集材のための道付け作業を行っていたところ、路肩が崩れて転落したものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。1 作業に関する安全管理計画を作成し、徹底すること
2 作業指揮者を指名して、作業指揮を的確に行うこと
なお、指名された作業指揮者が不在の場合には、代理人を選任し指揮監督させること。
3 現場を含めた安全管理体制全体の見直しと活動の活性化を図ること
4 車輌系建設機械等については、特定自主検査等を確実に実施すること
なお、特定自主検査の終了していない機械は、使用しないこと。