道路舗装修繕工事中、ブレーキが故障していたタイヤローラーに作業員がひかれた
業種 | 道路建設工事業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 建設機械等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 交通事故(道路) | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | 道路建設工事 | ||||
災害の種類 | ローラー等 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | その他 | |||||
発生要因(人) | 分類不能 | |||||
発生要因(管理) | 不安全な行動のないもの |
No.100096
発生状況
この災害は、運転者がロードローラーを運転し駐車場から歩道に出そうとしたとき、歩道に向かって傾斜していた駐車場の入り口でブレーキを踏んだが、制動が効かず、歩道で待機していた被災者をひき、被災者が死亡したものである。運転者は、タイヤローラーを駐車場から作業場所へ移動させるために運転していたが、作業場所を隔てているカラーコーンを見て、この停車位置からでは上手くカーブが切れずカラーコーンにぶつかると判断した。そこで停車位置を変えようと、一旦ロードローラーを前方へ出して切返しをしようとした。
駐車場の入り口は歩道に向かって傾斜していたが、運転者が切返しのためロードローラーを前進させた時、この傾斜にかかりブレーキを踏んだが制動が効かず、歩道に出て投光器にぶつかり、被災者をひき、さらにガードレールのポストにぶつかって停車した。運転者は、被災者が立っているのを認めたが、回避できなかった。
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。1 傾斜地を走行中にロードローラーのブレーキが効かず、暴走したこと
2 被災者の待機していた場所がローラーの走行方向前方で、適切でなかったこと
3 ロードローラーのブレーキの作業開始前点検が十分に行われていなかったこと
対策
この災害は、運転者がロードローラーを運転し駐車場から歩道に出そうとしたとき、歩道に向かって傾斜していた駐車場の入り口でブレーキを踏んだが故障により制動が効かず、歩道で待機していた被災者をひき、被災者が死亡したものである。こうした災害を防止するためには、以下のような対策が必要である。
1 ブレーキホースが過去に傷つき、これがその後の使用によりオイルが漏れるような穴になったとすれば、月次や始業時点検体制の充実が必要である
2 ブレーキホースの穴が第三者の故意によるものとすれば、機械関係の保管体制の強化が必要である。