大型トラックが道路の照明灯取付作業中の高所作業車に激突
業種 | 電気通信工事業 | |||||
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事業場規模 | 1〜4人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | トラック | |||||
災害の種類(事故の型) | 交通事故(道路) | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | 電気通信工事 | ||||
災害の種類 | 工事現場内における自動車等乗物全般 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 区画、表示の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
発生要因(管理) | 不意の危険に対する措置の不履行 |
No.100094
発生状況
この災害は、道路の照明灯を設置する工事中において、道路を走行していた大型トラックが、作業中の高所作業者に激突したものである。災害発生当日は、国道沿いに立てられていたポール10本に照明灯を取り付けるため、高所作業車を道路わきの空き地に設置し、事業主が交通整理、元請会社の現場代理人が高所作業車の運転、そして被災者が高所作業車のバケット上で作業を行っていた。
照明灯の取り付け作業の前に、高所作業車の旋回に邪魔になる木の枝の除去作業を始めたが、この時、10トントラックがスピードを緩めることなく、カラーコーンで進入禁止をしていた作業場所に進入してきて、バケットの下部、高所作業車のアウトリガーに衝突した。
そのため、高所作業車の上で作業をしていた被災者及び高所作業車のアームを操作していた現場代理人が道路上に投げ飛ばされ、被災者は頭蓋骨骨折で死亡した。
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。1 作業場所に自動車等の進入を確実に禁止する柵が設けられていなかったこと
2 トラック運転手が判断を誤り作業場所に進入してきたこと
3 高所作業車のバケットの位置が低かったこと
4 通行車に対する誘導方法が適切でなかったこと
5 高所作業車の運転を無資格者に行わせていたこと
対策
この災害は、道路の照明灯を設置する工事中に発生したものであるが、同種災害の防止のためには次のような対策の徹底が必要である。1 通行車両の進入禁止の措置を明確に講じること
2 交通整理員の職務を的確に行うこと
3 高所作業車のバケットは安全な高さに保持すること
4 作業マニュアルを作成し徹底すること
5 安全衛生教育を実施すること
6 就業制限業務には有資格者を従事させること
7 元方事業者は下請会社の指導を行うこと