住宅の土盛り用山砂をダンプトラックで運搬中、道路の中央分離帯を飛び越えて対向車に激突
業種 | 木造家屋建築工事業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | トラック | |||||
災害の種類(事故の型) | 交通事故(道路) | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | その他の建築工事 | ||||
災害の種類 | 工事現場内を除く自動車等乗物全般 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 整備不良 | |||||
発生要因(人) | 考えごと(悩みごと) | |||||
発生要因(管理) | スピードの出し過ぎ |
No.100093
発生状況
この災害は、建築工事現場で使用する山砂をダンプトラックに積んで現場に向かう途中に中央分離帯を乗り越えて反対車線に飛び出し、走行中のワゴン車に乗り上げたものである。運転していた者は、分譲住宅建設会社の下請け会社に所属する作業員で、分譲住宅建設会社の工事責任者の指示を受けながら建材店から山砂を運び、個人住宅で盛土の作業を行っていた。
ところが、盛土作業の途中で朝運んだ山砂が足りなくなったため、作業員は建材店に2トン積みダンプトラックを一人で運転して行き、山砂1立方メートルを追加購入して雨の中を現場に向かったが、午後3時15分頃、国道の走行中に中央分離帯を越えて反対車線に飛び出し、反対車線を走行していたワゴン車に乗り上げ両車両は重なった状態で横転した。
このため、ダンプトラックを運転していた作業員は死亡し、ワゴン車で走行中の他社の左官工2名のうち1名は死亡し、他の1名は重傷を負った。
原因
この災害の原因としては、次のことが考えられる。1 雨で濡れていた道路でタイヤがスリップして分離帯ブロックに当たり、その後、分離帯の切れ目のところから反対車線に飛びだしたこと
2 ダンプトラックを運転していた被災者の盛土作業は1日だけであり、雨が降ってきたので早く戻って仕事を終わらせようとして、かなりスピードを出していたこと
対策
この災害は、建築工事現場で使用する山砂をダンプトラックに積んで現場に向かう途中に中央分離帯を乗り越えて反対車線に飛び出し、走行中の乗用車に乗り上げたものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策が必要である。1 交通災害防止のための管理体制を確立すること
2 適正な労働時間管理及び走行管理を行うこと
3 安全教育を実施すること