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特別高圧送電線の近くで、トラッククレーンを使用して、鉄筋の束を荷卸し作業中に感電

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発生状況  この災害は、個人住宅建設工事において、トラッククレーンを使用して鉄筋の束の運搬作業中に感電したものである。
 この工事は、鉄筋コンクリート造2階建の個人住宅を新築する工事で災害発生当日は1階の柱筋と擁壁の配筋作業を行っていた。
 午前10時頃、クレーン運転士付きでリースしたトラッククレーンが到着し、クレーン運転士Aは現場管理者Bと作業の打合せを行った。
 午前11時過ぎ、建物等の配筋工事を行っていた下請会社の社長からの要請により、鉄筋の運搬を指示されたAはクレーンを送電線(特別高圧66,000v)の真下から約4m離れた位置に据え付けた。下請会社の作業者Cは台付けワイヤロープにより、鉄筋の束を玉掛けし、運転士Aに巻上げ合図をした後、荷卸し場所へ移動した。Aはクレーンのジブを19.1mとし、右旋回して荷卸し場所に搬送し、約1.5mまで巻き下した。Cは荷が振れないように両手で押え、準備した角材の上に荷を卸すため、位置ぎめの合図をAに送った。Aが合図に従って、ジブの旋回、起伏を行っていると、突然「バチッ」と音がして、Cが荷の上にうつ伏せに倒れた。ジブが送電線に接近しすぎ、送電線からの放電により感電したものである。
原因  この災害の原因としては次のようなことが考えられる。
1 特別高圧(66,000v)の送電線の下部でトラッククレーンを使用する作業にもかかわらず、感電の危険を防止するため、送電線に絶縁用防護具を装着するなどの措置を行わなかったこと。
2 トラッククレーンのジブの先端が送電線に僅か0.9mまで接近したため、送電線からの放電により被災者が感電したこと。
3 被災者が荷(鉄筋の束)の振れを止めるため、両手で台付けワイヤロープを押えたとき、それを介して被災者に電流が流れたこと。
4 トラッククレーンによる送電線の下部での作業は、当日に決まったものであり、その際に、事前に送電線の所有者との作業の日程、作業方法、送電線の防護措置、監視人による監視方法、送電線の所有者の立会い等の作業計画の打ち合せを行っていなかったこと。
5 関係作業者に対し電圧の送電線に近接する作業における安全離隔距離の確保等感電防止対策を周知していなかった。
対策  この災害は、トラッククレーンを使用して鉄筋の束を荷卸し作業中に発生したものであ
るが、同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 特別高圧送電線(66,000v)の下でトラッククレーンを使用する際には、送電線に絶縁用防護具を装着するか、監視人を配置し、安全な離隔距離が、確保できるようにクレーン作業を監視させること。
2 特別高圧送電線とトラッククレーンのジブ先端との安全な離隔距離は、2.2m以上を確保すること。
3 特別高圧送電線の下でトラッククレーンを使用する際には、事前に、送電線の所有者との作業の日程、作業方法、送電線の防護措置、監視の方法、送電線の所有者の立会い方法等について打ち合わせを行うこと。
4 移動式クレーンを使用して作業を行う場合の感電防止に関する作業方法を定めるとともに、これにより作業が行われるように、事業主、現場管理者は必要な作業指示、指導又は監督を行うこと。
5 トラッククレーン運転士や関係作業者に対し、「感電の危険性」についての安全教育を行うこと。
業種 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業
事業場規模 1〜4人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 移動式クレーン
災害の種類(事故の型) 感電
建設業のみ 工事の種類 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事
災害の種類 その他の電気
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 充電部分の防護なし、不十分
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) 危険場所に近づく
NO.100274
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