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労働災害事例

産業廃棄物処理場で作業中熱中症で死亡

産業廃棄物処理場で作業中熱中症で死亡
業種 産業廃棄物処理業
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 高温・低温環境
災害の種類(事故の型) その他
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) その他服装を指定していない
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) 不安全な服装をする

No.100138

発生状況

 この災害は、産業廃棄物の処理場で廃棄物の仕分け作業に従事していた労働者1名が、熱中症に罹ったものである。
 災害発生当日、被災者は午前8時頃処理場に到着した。
 そこで、建設廃材の仕分けの方法、仕分けたものの集積場所等の説明を受け、ドラグ・ショベルで仕分けしやすいように掘り起こされたものの仕分け作業を開始した。
 正午から1時間の休憩があったが、被災者は、処理場にあった空きドラム缶の中で自分で持参した「おむすび」一つと飲物を摂った。
 午後1時から午前と同様の作業が進められたが、午後3時15分頃、被災者はよろけて倒れ、手に軽い怪我を負った。
 それを見た同僚が近くの日陰で少し休むように言ったところ、被災者は「気分が悪い」と言ってよろよろした感じで事務所の方に歩いて行ったが、まもなくその場にうずくまったまま動かなくなったので、近寄って声をかけたが返事をせず、また、飲物を与えても飲もうとしなかった。
 そこで同僚は被災者を車に運び、クーラーをつけて寝かせたものの、回復の気配がないので病院に移送したが、当日の午後11時に死亡した。死因は熱中症であった。

原因

 この災害の原因としては、次のことが考えられる。
1 暑熱下で長時間の作業を行ったこと
 被災者が作業を行っていた場所には日陰がほとんどないにもかかわらず、適切な休憩の設備を設けず、また、このような職場環境と30度を超える炎天下の中で、熱中症予防のために適度の水分、塩分の摂取等をせずに作業を行ったことが原因と考えられる。
2 直射日光下での服装が適切でなかったこと
 内側にタオルを巻いたヘルメットの着用等、他の作業員の麦わら帽子と比較して日光の遮へい、放熱の面で必ずしも適切でなかった。
3 体調が万全な状態ではなかったこと
 被災者は、採用後5日目であるが採用に当って健康診断を行っておらず、また、作業当日の体調の確認も行っていなかった。

対策

 この災害は、産業廃棄物の処理場で廃棄物の仕分け作業に従事していて熱中症に罹ったものであるが、熱中症の予防のためには次のような対策の徹底が必要である。
1 熱中症の症状等についてあらかじめ教育を行うこと。
2 作業の開始前から、こまめに水分と塩分を補給すること。
3 綿の作業衣、つば広帽子の着用等服装の工夫をすること。
4 日陰等の涼しい休憩場所を確保し、小休止等をとること。
 また、冷蔵庫、シャワー等を設置すること。
5 救急処置を適切に行なうこと。
6 普段から適切な健康管理を行うこと