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自動車整備業におけるリスクアセスメントのすすめ方

8.リスクアセスメントの導入・実施手順

4 危険性又は有害性の特定

  • (1) 特定の進め方

     リスクアセスメントは、一度にすべての機械・設備、原材料、作業方法等を対象に実施することが理想的ですが、職場にはリスクの高いものから低いものまで数多くの危険性又は有害性が存在することから、一度にすべてを対象として実施することは現実的に困難であり、対象を絞り込むことが大切です。

     例えば、職場の危険性又は有害性による負傷又は疾病の発生が予見可能であるような次に示す「自動車整備業における危険性又は有害性により発生のおそれのある災害の例」を参考に、労働災害の多いリフトを対象として選定し、作業標準、作業手順書等をもとに危険性又は有害性を特定します。

  • (2) 危険性又は有害性の特定の記載方法

     危険性又は有害性を特定するに当たっては、図6 で示した労働災害に至る流れを想定しながら、次の@〜Dまでのキーワードを用いて表現します。このキーワードを用いることで、「5 リスクの見積り」にバラツキや誤差を小さくすることができます。
@ 危険性又は有害性 「〜に、〜と」
A 労働者 「〜が」
B 危険性又は有害性と労働者が近づく状態 「〜するとき、〜するため」
C 安全衛生対策の不備 「〜なので」
D 負傷又は疾病の状況 「(事故の型)+(体の部位)を〜になる、〜する」

例)作業者が、パンクしたチューブを修理しタイヤに空気を充てんしている時、タイヤが破裂したので、タイヤホイールが飛び、頭部に激突し骨折する。

自動車整備業における危険性又は有害性により発生のおそれのある災害の例

【リフトを使用した作業】

【ジャッキを使用した作業】

【タイヤ交換・空気充てん作業】

【整備作業】

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