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安全データシート
ピクリン酸銀
(水分含有率30質量%未満のもの)
作成日 2008年 3月 31日
改定日年月日

1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称: ピクリン酸銀(水分含有率30質量%未満のもの)
製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号: 03-1234-5678
緊急時の電話番号: 03-1234-5678
FAX番号: 03-1234-5678
メールアドレス:
推奨用途及び使用上の制限:

2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性 火薬類 不安定火薬類
可燃性・引火性ガス 分類対象外
可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
支燃性・酸化性ガス 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 分類できない
自己反応性化学品 分類対象外
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 分類できない
自己発熱性化学品 分類できない
水反応可燃性化学品 区分外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 分類できない
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性 急性毒性(経口) 分類できない
急性毒性(経皮) 分類できない
急性毒性(吸入) 分類できない
皮膚腐食性・刺激性 分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 分類できない
呼吸器感作性 分類できない
皮膚感作性 分類できない
生殖細胞変異原性 分類できない
発がん性 分類できない
生殖毒性 分類できない
特定標的臓器毒性(単回ばく露) 分類できない
特定標的臓器毒性(反復ばく露) 分類できない
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性 水生環境急性有害性 分類できない
水生環境慢性有害性 分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル: 爆弾の爆発
注意喚起語: 危険
危険有害性情報: 不安定爆発物
注意書き: 【安全対策】
使用前に取扱い説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
必要な個人用保護具を使用すること。
【救急処置】
火が火薬類に届いたら消火活動をしないこと。
火災の場合に爆発する危険性あり。
火災の場合には区域より退避させること。
【保管】
法令、法規に従って保管すること。
【廃棄】
内容物や容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報:

3.組成、成分情報
化学物質
化学名又は一般名: ピクリン酸銀(水分含有率30質量%未満のもの)
(Silver picrate)
別名: 銀(I)2,4,6‐トリニトロフェノラート(水分含有率30質量%未満のもの)
(Silver (I) 2,4,6‐trinitrophenolate)
化学式(分子量): C6H2AgN3O7 (335.964)
化学特性(示性式又は構造式): 化学式又は構造式
CAS番号: 146-84-9
官報公示整理番号(化審法・安衛法):
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 水分含有率30質量%未満
濃度又は濃度範囲: 70質量%以上

4.応急措置
吸入した場合: 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
医師に連絡すること。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合: 化学物質が除去されるまで、多量の水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
目に入った場合: 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合: 口をすすぐこと。
医師に連絡すること。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状: 短期または単回ばく露による呼吸器の障害、長期にわたる又は反復ばく露による腎臓の障害。
最も重要な兆候及び症状: データなし

5.火災時の措置
消火剤: 水、二酸化炭素、粉末消火剤、土
使ってはならない消火剤: データなし
特有の危険有害性: 乾燥すると爆発性
熱、火花および火炎で発火するおそれがある。
乾燥品は熱、火炎、摩擦または衝撃により爆発するおそれがある。
火災時に刺激性、毒性、腐食性のガスを発生するおそれがある。
消火水が汚染を引き起こすおそれがある。
下水溝に流れ込むと火災・爆発の危険がある。
特有の消火方法: 火災に巻き込まれた場合は、消火してはいけない。全ての方向に適切な距離をとり、非常用員を含めて適切な初期非難距離をとる。
タンク、貨車あるいはタンク車が火災に巻き込まれた場合は、全ての方向に、適切な距離と適切な初期非難距離をとる。
積荷火災:火が積荷に燃え広がったときは消火してはならない。積荷が爆発するおそれがある。全ての交通を止めて、その地点から全ての方向に適切な区域に非難させ、燃えるままにする。積荷が熱にさらされているときは、その積荷や車輌を移動してはいけない。
車輌火災:大量の水を放水する。水がない時は二酸化炭素、粉末消火材あるいは土を用いる。可能であって、危険がなければ、積荷の場所への燃え拡がりを防止できる最大距離から無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。
消火を行う者の保護: 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: 「8.ばく露防止及び保護措置」の項に示した適切な保護具を着用する。
乾燥品は熱、火炎、摩擦または衝撃により爆発するおそれがある。
飲み込むと有毒、皮膚と接触すると有毒、吸入すると有毒 1)
全ての着火原を取り除く。
近傍での喫煙、火花や火炎の禁止。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として立ち入り禁止とする。
関係者以外は近づけない。
漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
風上にとどまる。
密閉された場所に入る前に換気する。
環境に対する注意事項: 河川等に排出され、環境への影響をおこさないように注意する。
回収、中和: 少量のもれ:大量の水で洗い流す。
大量のもれ:湿った物質は大量の水をゆっくり加えて湿った状態を保つ。水で湿らせ、防護囲いをしてから容器に回収する。
封じ込め及び浄化の方法・機材: 危険でなければ漏れをとめる。
漏洩物を取り扱う時に用いる全ての設備は接地する。
用具は清潔な帯電防止工具を用いる。
二次災害の防止策: 排水溝、下水溝、地下室、あるいは閉鎖場所への流入を防ぐこと。
全ての発火源を取り除くこと。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項: 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。
熱、火花、火炎で発火するおそれがある。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
皮膚との接触を避けること。
眼との接触を避けること。
粉じんを吸入しないこと。
接触回避: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管
技術的対策: 湿らせて保管すること。乾燥品は爆発性物質として扱うこと。
容器および受器を接地、結合すること。
保管場所は壁、柱、床を対価構造とし、かつ、はりを不燃材料で作ること。
保管場所は屋根を不燃材で作るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふき、かつ天井を設けないこと。
保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、証明及び換気の設備を設ける。
混触危険物質: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管条件: 容器を密閉して冷乾所の換気の良い場所にて保存すること。
施錠して保管すること。
容器包装材料: 国連輸送規則で規定されている容器を使用すること。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度: 未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標):
日本産衛学会(2007年版) 未設定
ACGIH(2007年版) 未設定
設備対策: この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具: 適切な呼吸用保護具を着用すること。
手の保護具: 適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具: 適切な眼の保護具(安全ゴーグル等)を着用すること。
皮膚及び身体の保護具: 適切な保衣類を着用すること。
衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱後はよく手を洗うこと。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など: 黄色の結晶 1)
臭い: データなし
pH: データなし
融点・凝固点: データなし
沸点、初留点及び沸騰範囲: データなし
引火点: データなし
爆発範囲: データなし
蒸気圧: 1.94E-007mmHg(25℃) [換算値 0.0000258602Pa(25℃)] 2)
蒸気密度(空気=1): データなし
比重(密度): データなし
溶解度: 水:447 mg/L(25℃) 2)、アルコール:難溶、アセトン、グリセリン:微溶、クロロホルム、エーテル:不溶 1)
オクタノール/水分配係数: log Pow = 0.98(推測値) 2)
自然発火温度: データなし
分解温度: データなし
臭いのしきい(閾)値: データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1): データなし
燃焼性(固体、ガス):  データなし
粘度: データなし

10.安定性及び反応性
安定性: 乾燥状態では爆発性を有し、摩擦に鋭敏である。
危険有害反応可能性: 重金属またはその塩ときわめて鋭敏な化合物を生成する。
避けるべき条件: 熱、火花、裸火、高温のような着火源
粉砕、衝撃、摩擦のような乱暴な取扱いをしない。
混触危険物質: 重金属またはその塩
危険有害な分解生成物: 火炎に包まれると毒性の蒸気が発生する。

11.有害性情報
急性毒性: 経口:データなし
皮膚:データなし
吸入:データなし
皮膚腐食性・刺激性: SITTIGの記述 3) 「皮膚接触により強度の刺激性及び薬傷を起こす」及びHSFSの記述 4) 「接触により皮膚及び眼を刺激」があるが、データ不足のため分類できないとした。
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性: SITTIGの記述 3) 「眼接触はかなりの損傷を伴う薬傷を引き起こす」及びHSFSの記述 4) 「接触により皮膚及び眼を刺激」があるが、データ不足のため分類できないとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性: 呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:データなし
生殖細胞変異原性: データなし
発がん性: データなし
生殖毒性: データなし
特定標的臓器毒性(単回ばく露): HSFSの記述 4) 「ピクリン酸銀の吸入は鼻、咽頭及び肺を刺激し咳を引起こす」とあるが、データ不足のため分類できないとした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露): SITTIGの記述 3) 「高ばく露あるいは繰返しばく露は腎損傷を起こす」とあるが、データ不足のため分類できないとした。
吸引性呼吸器有害性: データなし

12.環境影響情報
生態毒性: 水生環境急性有害性:データなし
水生環境慢性有害性:データなし
魚類:
甲殻類:
藻類:
その他の生物:
残留性・分解性:
生体蓄積性:
土壌中の移動性:

13.廃棄上の注意:
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
国際規則
IMDG(国際海上危険物規則)コード 4.1
国連番号: 1347
品名(国連輸送名): ピクリン酸銀(30質量%以上の水で湿性としたもの)
国連分類: 4.1
容器等級:
海洋汚染物質:
ICAO-TI(国際民間航空機関技術指針) 積載禁止
国連番号: 1347
品名(国連輸送名): ピクリン酸銀(30質量%以上の水で湿性としたもの)
国連分類: 4.1
包装等級:
国内規制
海上規制情報 船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報 航空法の規制に従う。
陸上規制情報
特別の安全対策 危険物又は当該危険物を収納した運搬容器が落下し、転倒もしくは破損しないように積載すること。
危険物又は当該危険物を収納した容器が著しく摩擦または動揺を起こさないように運搬すること。
危険物の運搬中、危険物が著しく漏れる等、災害が発生するおそれがある場合には、災害を防止するための応急措置を講ずると共に、もよりの消防機関その他の関連機関に通報すること。
移送時にイエローカードの保持が必要。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。

15.適用法令
労働安全衛生法:
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法): 指定なし
毒物及び劇物取締法: 指定なし
消防法:
船舶安全法: 可燃性物質類・可燃性物質【国連番号】1347(30質量%以上の水で湿性としたもの 【正副標札】4.1 【容器等級】I
運送禁止 火薬(水分含有率30質量%未満のものに限る)
航空法 : 輸送禁止 【国連番号】1347(30質量%以上の水で湿性としたもの)。
輸送禁止 (乾性のもの)。

16.その他の情報
参考文献
1) Merck (14th, 2006)
2) SRC (Access on Jul. 2007)
3) SITTIG (2002)
4) HSFS (2000)
災害事例