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安全データシート
2,6−キシレノール
作成日 2008年10月23日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称2,6−キシレノール(別名:2,6−ジメチルフェノール)(2,6-Xylenol (別名:2,6-Dimethylphenol)
製品コード20B0369
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限耐熱性樹脂原料 抗酸化剤 防かび剤 接着剤 殺菌剤 防汚剤 除草剤 合成中間体 
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.5.24 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類対象外
 可燃性固体 区分外
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 分類対象外
 自然発火性固体 区分外
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 分類対象外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 区分外
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分3
 急性毒性(経皮) 区分3
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト) 分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性 区分1A-1C
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分1
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 分類できない
 生殖細胞変異原性 分類できない
 発がん性 分類できない
 生殖毒性 分類できない
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分1(心臓 腎臓 神経系 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分1(肝臓 腎臓 脾臓 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分3
 水生環境慢性有害性 区分外
ラベル要素
絵表示又はシンボル腐食性健康有害性どくろ
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有毒
 皮膚に接触すると有毒
 重篤な皮膚の薬傷
 重篤な眼の損傷
 心臓、神経系、腎臓の障害
 長期又は反復ばく露による肝臓、腎臓、脾臓の障害
 水生生物に有害
注意書き
 【安全対策】
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 適切な保護手袋、保護衣を着用すること。
 粉じん、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
 適切な保護眼鏡、保護面を着用すること。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 皮膚に付着した場合、眼に入った場合、飲み込んだ場合、吸入した場合は、直ちに医師に連絡すること。
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
 汚染された衣類をすべて脱ぐこと。
 気分が悪い時は医師に連絡すること。
 皮膚又は毛に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぎ又は取り除くこと。皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、ただちに医師に連絡すること。
 ばく露した場合、医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 【保管】
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名2,6−キシレノール
別名
分子式(分子量)C8H10O   (122.167)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B0369
CAS番号:576-26-1
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(3)-521
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 直ちに医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
 直ちに医師に連絡すること。
 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 直ちに医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 直ちに医師に連絡すること。
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
特有の消火方法移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境への放出を避けること。
回収・中和漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材データなし
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 飲み込みを避けること。
 皮膚と接触しないこと。
 眼に入れないこと。
 排気用の換気を行うこと。
 環境への放出を避けること。
接触回避データなし
保管
技術的対策データなし
混触危険物質データなし
保管条件熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。
 冷所、換気の良い場所で保管すること。
 容器を密閉して保管すること。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体(結晶)
データなし
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点49℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲203℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
引火点73℃ : 化学物質安全性(ハザード)評価シート (2001-48)
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧0.274mmHg (25℃) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
蒸気密度4.21 (空気=1) : 化学物質安全性(ハザード)評価シート (2001-48)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.13 : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
溶解度水 6.05g/L (25℃) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
 ベンゼン及びクロロホルムに易溶、エチルアルコール、エチルエーテル及び四塩化炭素に可溶 : 化学物質安全性(ハザード)評価シート (2001-48)
オクタノール・水分配係数logPow=2.36 : PHYSPROP Database (2005)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性加熱されると分解して、空気と可燃性、爆発性の混合気体をつくること。
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットを用いた経口投与試験のLD50=296 mg/kg(CERIハザードデータ集 2001-48 (2002))に基づき、区分3とした。
経皮ラットを用いた経皮投与試験のLD50=2,322 mg/kg、700 mg/kg (CERIハザードデータ集 2001-48 (2002))より、低い方の値を適用して、区分3とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体であるため、ガスの吸入は想定されず、分類対象外とした。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉じん):データなし
皮膚腐食性・刺激性ウサギ、モルモットを用いた皮膚刺激性試験結果の「紅斑および潰瘍形成」がみられた (CERIハザードデータ集 2001-48 (2002)) という記述から、また、ヒトへの影響の記述に「本物質は接触した部位の皮膚や粘膜に化学火傷を起こし、腐食性を示す」(CERIハザードデータ集 2001-48 (2002)) とあることから、区分1A-1Cとしたが、安全性の観点から1Aとする方が望ましい。
眼に対する重篤な損傷・刺激性IUCLID (2002)、RTECS (2003)のウサギを用いた眼刺激性試験結果の記述「刺激性がみとめられた」から、程度は不明であるが眼刺激性を有すると考えられ、また、本物質はヒトの皮膚や粘膜に腐食性を示す(CERIハザードデータ集2001-48 (2002)) ことから、眼に対する腐食性も有すると考えられるため、区分1とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし  
皮膚感作性:  データなし
生殖細胞変異原性CERIハザードデータ集 2001-48 (2002)、NTP DB (Access on October 2005)の記述から、in vivo変異原性/遺伝毒性試験データがなく、in vitro変異原性試験で複数指標の(強)陽性結果なし、であることから分類できないとした。
発がん性毒性情報はあるが既存分類はなく、分類を行うのに十分な情報がないため、分類できないとした。
生殖毒性データのある催奇形性試験では、影響はみられないが、生殖毒性全体を網羅して評価するにはデータが不足していることによる。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)ヒトについては、「頭痛、めまい、吐気、嘔吐、筋肉のれん縮、中枢神経抑制、精神錯乱、意識喪失、吐気、嘔吐、代謝性アシドーシス、乏尿、低血圧、心臓及び腎臓障害」(CERIハザードデータ集 2001-48 (2002))等の記述があることから、神経系、心臓、腎臓が標的臓器と考えられた。 以上より、分類は区分1(神経系、心臓、腎臓)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)実験動物については、「肝臓、腎臓及び脾臓の組織で変性」、「肝臓の解毒及び排泄機能の障害を含む肝機能低下」(環境省リスク評価 第3巻 (2004))等の記述があることから、腎臓、肝臓、脾臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲内でみられた。 以上より、分類は区分1(腎臓、肝臓、脾臓)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=11200μg/L(環境省リスク評価第3巻、2004)他から、区分3とした。
水生環境慢性有害性急速分解性があり(セントローレンス川の河川水を用いた実験では、本物質は易分解との報告がある(CERIハザードデータ集、2002))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.36(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規定に従う。
航空規制情報ICAO/IATAの規定に従う。
UNNo.2261
ProperShippingName.Xylenols, solid
Class6.1
 (注意:物質純度に応じて、複数の国連番号あり)
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 重量物を上積みしない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
緊急時応急措置指針番号153
 

15.適用法令
大気汚染防止法揮発性有機化合物 法第2条第4項 (平成14年度VOC排出に関する調査報告)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-62)
消防法指定可燃物 可燃性固体類
船舶安全法毒物類・毒物
航空法毒物類・毒物
港則法毒物類・毒物
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。