職場のあんぜんサイト

安全データシート
N,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)マンガンとN,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛の錯化合物(別名:マンコゼブ)
作成日 2008年10月27日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称N,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)マンガンとN,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛の錯化合物(別名:マンコゼブ) ([[1,2-ethanediylbis[carbamodithioato]](2-)] manganese mixture with [[1,2-ethanediylbis[carbamodithioato]](2-)] zinc(別名:Mancozeb))
製品コード20B0364
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限ジチオカーバメート系殺菌剤
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日2006/12/18 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類対象外
 可燃性固体 分類できない
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 分類対象外
 自然発火性固体 分類できない
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 区分外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分外
 急性毒性(経皮) 区分外
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 区分外
 急性毒性(吸入:ミスト) 分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性 区分外
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分2B
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 区分1
 生殖細胞変異原性 区分外
 発がん性 区分外
 生殖毒性 区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 分類できない
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分2(甲状腺 肝 副腎 神経系 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分1
 水生環境慢性有害性 区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル感嘆符環境健康有害性
注意喚起語警告
危険有害性情報眼刺激
 アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ
 長期又は反復ばく露による肝、甲状腺、神経系、副腎の障害のおそれ
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 適切な保護手袋を着用すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーの吸入を吸入しないこと。
 取扱い後、手をよく洗うこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 データなし
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名N,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)マンガンとN,N’‐エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛の錯化合物(別名:マンコゼブ)
別名マンガン=亜鉛=[1,2‐エチレンビス(カルバモジチオアート)] (Manganese ethylenebis(dithiocarbamate) (polymeric) complex with zinc salt)、マンゼブ (Manzeb)
分子式(分子量)C8H12MnN4S8Zn(541.06)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B0364
CAS番号:2234562
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(2)-2127
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激または発疹が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状吸入:咳、咽頭痛。
 皮膚:発赤。
 眼:発赤、痛み。
 経口摂取:下痢、吐き気、嘔吐。
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災によって刺激性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。
 激しく加熱すると燃焼する。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
 立ち入る前に、密閉された場所を換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 眼に入れないこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 環境への放出を避けること。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策データなし
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度0.2mg/m3 (Mnとして)
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)0.2mg/m3 (暫定値) (Mnとして)
ACGIH(2007年版)TWA 0.2 mg/m3 (Mnとして)
設備対策特別な換気要求事項はない。
 本製品を貯蔵又は使用する設備は、眼洗浄施設及び安全シャワーを設置したほうがよい。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体(粉末)
帯灰-黄色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点データなし
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
引火点137.8℃ (O.C.) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧9.8E-08mmHg (25℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.92 : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
溶解度水 : 6±3ppm : 農薬登録申請資料
オクタノール・水分配係数log Pow=1.33 : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
分解温度190℃ : 農薬登録申請資料
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性加熱あるいは酸、水分との接触により徐々に分解して、有毒で刺激性のフューム(イオウ酸化物、窒素酸化物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化水素、硫化炭素、エチレンチウラムスルフィド、エチレンビスイソチオシアナート、エチレン尿素、2−メルカプトイミダゾリンなど)を生じる。
避けるべき条件加熱あるいは酸、水分との接触。
混触危険物質酸、水分。
危険有害な分解生成物有毒で刺激性のフューム(イオウ酸化物、窒素酸化物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化水素、硫化炭素、エチレンチウラムスルフィド、エチレンビスイソチオシアナート、エチレン尿素、2−メルカプトイミダゾリンなど)。
 

11.有害性情報
経口ラット経口投与でのLD50>5000mg/kg(農薬登録申請資料(1993))に基づき、区分外とした。
経皮ラット経皮投与でのLD50>5000mg/kg(農薬登録申請資料(1987))に基づき、区分外とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体であるためガスでの吸入は考えられず、分類対象外とした。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉塵):ラット吸入暴露での試験において、最高用量の5.08mg/Lで死亡例なし(農薬登録申請資料(1993))に基づき、区分外とした。
皮膚腐食性・刺激性ウサギによる皮膚腐食性試験において、投与直後に赤斑が見られたが72時間での評点が0とのデータ(農薬登録申請資料(1987))に基づき、区分外とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性ウサギでの試験において、7日以内に回復する軽度の眼刺激性がみられた(農薬登録申請資料(1993))とのデータに基づき、区分2Bとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性:モルモットでのビューラー法およびMaximization法での感作性試験で陽性とのデータ(農薬登録申請資料(1987、1993))に基づき、区分1とした。
生殖細胞変異原性in vitroでの復帰変異試験、染色体異常試験、DNA修復試験、マウスでのin vivo小核試験、ラットでのin vivo染色異常試験の何れの試験においても陰性(農薬登録申請資料(1987、1993))であることから、区分外とした。
発がん性ラット24ヶ月およびマウス18ヶ月での発がん性試験において、試験物質の投与に関連した腫瘍の発生がなかったとのデータ(農薬登録申請資料(1993))に基づき、区分外とした。
生殖毒性ラット2世代繁殖性試験、ラットおよびウサギでの催奇形性試験において、生殖能や仔動物への影響なしとのデータ(農薬登録申請資料(1993))に基づき、区分外とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)ラットおよびマウスでの試験において、区分2に相当するガイダンス値の範囲において標的臓器を特定できる症状が報告されていない(農薬登録申請資料(1993))ため、分類できないとした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)動物試験において、髄鞘の空砲化、髄鞘の貪食、シュワン細胞増殖、甲状腺の重量の増加、甲状腺濾胞上皮増殖、肝細胞肥大、下垂体前葉塩基性細胞肥大、副腎皮質球状層細胞肥大等の報告がある(農薬登録申請資料(1993、2004))ことから神経系、甲状腺、肝、副腎が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(神経系、甲状腺、肝、副腎)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.073mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=1.33(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規制に従う。
航空規制情報ICAO/IATAの規制に従う。
UNNo.2210
ProperShippingName.Maneb or Maneb preparation
Class4.2
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報航空法の規制に従う。
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号135
 

15.適用法令
労働安全衛生法特定化学物質第2類物質、管理第2類物質(特定化学物質等障害予防規則第2条第1項第2,5号)
 作業環境評価基準(法第65条の2第1項)
大気汚染防止法優先取組物質 (中央環境審議会答申)
水質汚濁防止法生活環境汚染項目(法第2条、施行令第3条、排水基準を定める省令第1条別表第2)
海洋汚染防止法個品運送P(施行規則第30条の2の3、国土交通省告示)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-50)
船舶安全法可燃性物質類・自然発火性物質
航空法可燃性物質類・自然発火性物質
港則法可燃性物質類・自然発火性物質
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条・別表第1の2第4号1・昭53労告36号)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。