職場のあんぜんサイト

安全データシート
ジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイト
作成日 2008年11月17日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称ジメチル−(ジエチルアミド−1−クロルクロトニル)−ホスフェイト(別名ホスファミドン) (Dimethyl-(diethylamino-1-chlorocrotonyl)-phosphate) (Hosphamidon)
製品コード20B1019
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限コリンエステラーゼ阻害剤  浸透殺虫剤  有機リン系殺虫剤
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.5.24 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類できない
 可燃性固体 分類対象外
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 区分外
 自然発火性固体 分類対象外
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 区分外
 酸化性液体 分類できない
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分2
 急性毒性(経皮) 区分3
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 分類対象外
 急性毒性(吸入:ミスト) 区分2
 皮膚腐食性・刺激性 分類できない
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分2A-2B
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 分類できない
 生殖細胞変異原性 区分2
 発がん性 区分外
 生殖毒性 区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分1(心血管系 呼吸器系 神経系 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分1(神経系 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分1
 水生環境慢性有害性 区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル環境健康有害性どくろ
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと生命に危険
 皮膚に接触すると有毒
 吸入すると生命に危険
 強い眼刺激
 遺伝性疾患のおそれの疑い
 呼吸器系、心血管系、神経系の障害
 長期又は反復ばく露による神経系の障害
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。
 適切な呼吸用保護具を着用すること。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
 飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚についた場合、気分が悪いときは医師に連絡すること。
 すべての汚染された衣類を脱ぐこと、又は取り除くこと。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露またはばく露の懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露した場合:医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名ジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイト
別名
分子式(分子量)C10H19ClNO5P (299.691)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B1019
CAS番号:13171-21-6
官報公示整理番号(化審法・安衛法)化審法:
安衛法:2-(7)-182
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 直ちに医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 気分が悪い時は、医師に連絡すること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 直ちに医師に連絡すること。
予想される急性症状及び遅発性症状データなし
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災によって刺激性、腐食性及び、又は毒性のガスを発生するおそれがある。
 加熱により容器が爆発するおそれがある。
 不燃性であり、それ自身は燃えないが、加熱されると分解して、腐食性及び/又は毒性の煙霧を発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策危険でなければ漏れを止める。
 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項使用前に使用説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 飲み込まないこと。
 皮膚との接触を避けること。
 眼に入れないこと。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避データなし
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件施錠して保管すること。
 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
無色-黄色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点-45℃ : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲162℃(1.5mmHg) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
引火点引火せず
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧2.5E-005mmHg (20℃) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.2132(25/4℃) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
溶解度水溶解度 1.0E-006mg/L(25℃)(実測値) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
 水への溶解度 混和する : ICSC (Access on Nov. 2008)
オクタノール・水分配係数logPow=0.79 (実測値) : PHYSPROP (Access on Nov. 2008)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性加熱や燃焼により分解し、リン酸化物、塩化水素、窒素酸化物を含むきわめて有毒なヒュームを生じる。
避けるべき条件データなし
混触危険物質塩基と反応する。
 金属(鉄、スズ、アルミニウムなど)を侵す。
危険有害な分解生成物リン酸化物、塩化水素、窒素酸化物(加熱、燃焼時)
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットLD50値 17mg/kg(PIM(Poisons Information Monographs)454, WHO/IPCS, 2001)に基づいた。
経皮ラットLD50値 374mg/kg(PIM(Poisons Information Monographs)454, WHO/IPCS, 2001)に基づいた。
吸入吸入(ガス):GHSの定義における液体
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(ミスト):本物質の蒸気圧は0.0033Pa(20℃)である。飽和蒸気圧濃度は0.03ppmと計算され、0.102mg/Lは8.3ppmであることから、ミストと推察した。ラットLC50値の0.102mg/L/4h、0.135mg/L/4h、0.16mg/L/4h(いずれもPIM(Poisons Information Monographs)454, WHO/IPCS, 2001)に基づき、計算式を適用して区分した。LC50=0.105mg/L/4h
皮膚腐食性・刺激性データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷・刺激性PIM(Poisons Information Monographs)454(WHO/IPCS, 2001)のヒト眼刺激性に関する記述”32名の大部分が適用直後に結膜の刺激性を感じた”から区分2とした。ただし、細区分2Aと2Bの分別はデータ不足のためできない。 【表示】細区分を行う必要がある場合は、安全性の観点から、2Aとした方が望ましい。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし
 皮膚感作性:データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性RTECS(2004)およびHSDB(2004)のデータからラットおよびマウスのin vivo骨髄染色体異常試験における複数の陽性報告があり、マウス精母細胞での染色体異常試験では陰性のため、区分2とした。
発がん性HSDB(2004)(元文献はNTP TR16, 1979)の記述”Male Rats: Equivocal, Female Rats: Equivocal, Male Mice: Negative, Female Mice: Negative”から、ラット、マウスともに明確な腫瘍形成の証拠がないと考えられ、区分外とした。
生殖毒性HSDB(2004)およびToxicology Data Review Summaries(California EPA/Dept. of Pesticide Regulation, 1990)の実験動物データ(催奇形性試験、2世代繁殖試験)において胎児体重の低下がみられたものの、PIM(Poisons Information Monographs)454(WHO/IPCS, 2001)のヒトにおける知見の記述”妊娠は影響を受けることなく継続し、正常な子供が生まれた”から、ヒトにおける生殖毒性はないと考えられ、区分外とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)Priority 1相当のPIM(Poisons Information Monographs)454(WHO/IPCS, 2001)のヒトにおける知見の記述”標的臓器は神経系、呼吸器系および心血管系”から区分1(神経系、呼吸器系、心血管系)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)Priority 1相当のPIM(Poisons Information Monographs)454(WHO/IPCS, 2001)およびPriority 2のICSC(1995)のヒトにおける可能性の記述”中枢神経系の影響”および”コリンエステラーゼ阻害剤:蓄積影響がある”から区分1(神経系)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(ミジンコ)の48時間EC50=0.01mg/L(HSDB、2004)から、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=0.79(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規制に従う。
航空規制情報ICAO/IATAの規制に従う。
UNNo.3018
ProperShippingName.Organophosphorus pesticide, liquid, toxic
Class6.1
 (注意:物質純度に応じて、複数の国連番号あり)
国内規制
陸上規制情報毒劇法の規制に従う。
海上規制情報船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報航空法の規制に従う。
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号152
 

15.適用法令
毒物及び劇物取締法特定毒物(法第2条別表第3)(法令番号:5)
 特定毒物(指定令第3条) (政令番号:5)
 毒物(法第2条別表第1) (法令番号:13)
 毒物(指定令第1条) (政令番号:15)
水質汚濁防止法生活環境汚染項目(法第2条、施行令第3条、排水基準を定める省令第1条別表第2)
海洋汚染防止法個品運送PP(施行規則第30条の2の3、国土交通省告示)
船舶安全法毒物類・毒物
航空法毒物類・毒物
港則法毒物類・毒物
道路法車両の通行の制限(施行令第19条の13、、日本道路公団公示)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。