| ホーム > GHSモデル SDS情報 |
| 1.化学物質等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質等の名称 | ピペリジン、(Piperidine) | ||
| 製品コード | 20A2173 | ||
| 会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
| メールアドレス | |||
| 推奨用途及び使用上の制限 | ゴムの加硫促進剤や血管拡張剤原料の製造、溶剤など、溶剤、エポキシ樹脂硬化剤など | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 | H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用 | ||
| 物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類対象外 |
|---|---|---|
| 可燃性・引火性ガス | 分類対象外 | |
| 可燃性・引火性エアゾール | 分類対象外 | |
| 支燃性・酸化性ガス類 | 分類対象外 | |
| 高圧ガス | 分類対象外 | |
| 引火性液体 | 区分2 | |
| 可燃性固体 | 分類対象外 | |
| 自己反応性化学品 | 分類対象外 | |
| 自然発火性液体 | 区分外 | |
| 自然発火性固体 | 分類対象外 | |
| 自己発熱性化学品 | 分類できない | |
| 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | |
| 酸化性液体 | 分類対象外 | |
| 酸化性固体 | 分類対象外 | |
| 有機過酸化物 | 分類対象外 | |
| 金属腐食性物質 | 分類できない | |
| 健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
| 急性毒性(経皮) | 区分3 | |
| 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | |
| 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | |
| 急性毒性(吸入:粉じん) | 分類対象外 | |
| 急性毒性(吸入:ミスト) | 分類できない | |
| 皮膚腐食性・刺激性 | 区分1 | |
| 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 | 区分1 | |
| 呼吸器感作性 | 分類できない | |
| 皮膚感作性 | 分類できない | |
| 生殖細胞変異原性 | 区分外 | |
| 発がん性 | 分類できない | |
| 生殖毒性 | 区分2 | |
| 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 区分1(中枢神経系) | |
| 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | 分類できない | |
| 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | |
| 環境に対する有害性 | 水生環境急性有害性 | 分類できない |
| 水生環境慢性有害性 | 分類できない |
| ラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示又はシンボル | ![]() ![]() ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | 引火性の高い液体及び蒸気 | ||
| 飲み込むと有害 | |||
| 皮膚に接触すると有毒 | |||
| 吸入すると有毒 | |||
| 重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 | |||
| 重篤な眼の損傷 | |||
| 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い | |||
| 中枢神経系の障害 | |||
| 注意書き | |||
| 【安全対策】 | |||
| 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
| すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。 | |||
| 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | |||
| 容器を密閉しておくこと。 | |||
| 容器を接地すること、アースをとること。 | |||
| 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器等を使用すること。静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
| 火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
| この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
| 取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
| 適切な保護手袋、保護眼鏡、保護面、保護衣を着用すること。 | |||
| ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
| 適切な個人用保護具を使用すること。 | |||
| 【応急措置】 | |||
| 皮膚又は髪に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。 | |||
| 火災の場合には、適切な消火方法をとること。 | |||
| 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。 | |||
| 飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
| 直ちに、すべての汚染された衣類を脱ぐこと、又は取り除くこと。 | |||
| 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 | |||
| 皮膚に付着した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
| 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
| 吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
| 吸入した場合、医師に連絡すること。 | |||
| 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
| 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
| 飲み込んだ場合、皮膚(または髪)に付着した場合、吸入した場合、眼に入った場合は、ただちに医師に連絡すること。 | |||
| ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| ばく露した場合、医師に連絡すること。 | |||
| 【保管】 | |||
| 換気の良い冷所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
| 施錠して保管すること。 | |||
| 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。 | |||
| 【廃棄】 | |||
| 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。 | |||
| 国・地域情報 | |||
| 3.組成及び成分情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質 | |||
| 化学名又は一般名 | ピペリジン | ||
| 別名 | ヘキサヒドロピリジン、(Hexahydropyridine)、アザシクロヘキサン、(Azacyclohexane)、シクロペンチミン(Cyclopentimine)、ペンタメチレンイミン、(Pentamethyleneimine) | ||
| 分子式 (分子量) | C5H11N(85.15) | ||
| 化学特性 (示性式又は構造式) | ![]() | ||
| CAS番号 | 110-89-4 | ||
| 官報公示整理番号(化審法・安衛法) | (5)-765 | ||
| 分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし | ||
| 濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
| 直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 皮膚に付着した場合 | 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | ||
| 多量の水と石鹸で洗うこと。 | |||
| 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
| 直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 目に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
| 直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。 | ||
| 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
| 直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入: 灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛。 | ||
| 皮膚: 発赤、皮膚熱傷、痛み。 | |||
| 眼: 発赤、痛み、かすみ眼、重度の熱傷。 | |||
| 経口摂取: 腹痛、灼熱感、息苦しさ、ショックまたは虚脱。 | |||
| 最も重要な兆候及び症状 | 眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。経口摂取すると、腐食性を示す。高濃度の蒸気を吸入すると、肺水腫を起こすことがある. | ||
| 応急措置をする者の保護 | データなし | ||
| 医師に対する特別注意事項 | 肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 | ||
| 医師または医師が認定した者による適切な吸入療法の迅速な施行を検討する。 | |||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 消火剤 | 泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 棒状放水、水噴霧 | ||
| 特有の危険有害性 | 加熱により容器が爆発するおそれがある。 | ||
| 極めて燃え易い、熱、火花、火炎で容易に発火する。 | |||
| 消火後再び発火するおそれがある。 | |||
| 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
| 特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
| 容器が熱に晒されているときは、移さない。 | |||
| 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
| 消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
| 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
| 関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
| 密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
| 環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
| 回収・中和 | 不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。 | ||
| 封じ込め及び浄化方法・機材 | 危険でなければ漏れを止める。 | ||
| 二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
| 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | |||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
| 局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | ||
| 火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
| 取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
| 使用前に使用説明書を入手すること。 | |||
| すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。 | |||
| 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
| この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
| 飲み込まないこと。 | |||
| 皮膚と接触しないこと。 | |||
| ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 眼に入れないこと。 | |||
| 接触回避 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
| 保管 | |||
| 技術的対策 | 消防法の規制に従う。 | ||
| 混触危険物質 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
| 保管条件 | 換気の良い冷所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
| 施錠して保管すること。 | |||
| 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。 | |||
| 容器包装材料 | データなし | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | |||
|---|---|---|---|
| 管理濃度 | 未設定 | ||
| 許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
| 日本産衛学会(2007年版) | 未設定 | ||
| ACGIH(2007年版) | 未設定 | ||
| 設備対策 | 消防法の規制に従う。 | ||
| この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | |||
| ばく露を防止するため、装置の密封または防爆タイプの局所排気設備を設置すること。 | |||
| 保護具 | |||
| 呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
| 手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
| 眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
| 皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
| 衛生対策 | この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
| 取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 形状 | 液体 | ||
| 色 | 無色透明 | ||
| 臭い | アミン臭 | ||
| pH | 12.6 | ||
| 融点・凝固点 | -11.3℃ : SRC (access on 11.2008) | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | 106℃ (760mmHg) : Merck (14th, 2006) | ||
| 引火点 | 16℃ (closed cup) : ICSC (J) (2003), Lange (16th, 2005) | ||
| 自然発火温度 | 365 ℃ : ホンメル (1996) | ||
| 燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
| 爆発範囲 | 1 ~ 10% (25℃, 760mmHg) : Lange (16th, 2005) | ||
| 蒸気圧 | 32.1mmHg (25℃) (実測値) : Howard (1997) | ||
| 蒸気密度 | 2.94 (空気 = 1) : ホンメル (1996) | ||
| 蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
| 比重(密度) | 0.8622 (20℃/4℃) : Merck (14th, 2006) | ||
| 0.8606g/cm3 (20℃) : Lide (88th, 2008) | |||
| 溶解度 | 水 : 混和 : Merck (14th, 2006) | ||
| アルコール、ベンゼン、クロロホルム : 可溶 : Merck (14th, 2006) | |||
| オクタノール・水分配係数 | logP =0.84 : ICSC (J) (2003) | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| 粘度 | 1.573mN.s/m2 : Lange (16th,2005) | ||
| 粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
| 最小発火エネルギー | データなし | ||
| 体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
| 危険有害反応可能性 | ジシアノフラザン、N-ニトロソアセトアニリド、1-ペルクロリル-ピペリジンと激しく反応し、爆発 の危険をもたらす。 | ||
| 避けるべき条件 | データなし | ||
| 混触危険物質 | ジシアノフラザン、N-ニトロソアセトアニリド、1-ペルクロリル-ピペリジン | ||
| 危険有害な分解生成物 | データなし | ||
| 11.有害性情報 | |||
|---|---|---|---|
| 急性毒性 | |||
| 経口 | List 1の文書にLD50値としてラットのデータが3件(133 mg/kg, 447 mg/kg, 337 mg/kg)記載され(PATTY (5th,2001))、その中の2件が区分4に該当した。 | ||
| 経皮 | List 1の文書中にLD50としてラットのデータはなく、ウサギのデータが2件(257mg/kg、1000mg/kg)記載され(PATTY (5th,2001)) 、毒性値の低い方を採り区分3とした。 | ||
| 吸入 | 吸入(ガス): | GHSの定義における液体である. | |
| 吸入(蒸気): | ラットLC50(4h) <4000 ppm(PATTY (5th,2001))、ラットLC50(4h) >2000 ppm(HSDB(2008))、およびマウスLC50 = 1723 ppm/1h = 860 ppm/4h(PATTY (5th,2001))のうちマウスLC50より区分3とした。なお、20℃では蒸気圧30mbar (ホンメル(1996)) より飽和濃度は約30000 ppmとなり、試験条件はほとんどミストを含まない蒸気とみなされる。 | ||
| 吸入(ミスト): | データなし | ||
| 皮膚腐食性・刺激性 | ウサギを用いた試験で6匹の試験動物全てに壊死が観察され(PATTY (5th, 2001))、別の試験では腐食性があるとも記載されている (HSDB(2008))。また、ヒトの事故例で皮膚に3分以内の接触により重度の上皮損傷と化学熱傷が報告されている(PATTY (5th, 2001))。以上の動物およびヒトの情報に基づき区分1とした。なお、PH=12.6 (20℃、100g/L) (GESTIS (access on 11.2008)) 、EUではR34に分類されている。 | ||
| 眼に対する重篤な損傷・刺激性 | ウサギ眼に適用により不可逆性の角膜損傷を示し (PATTY (5th, 2001))、あるいは別の試験で傷害程度が10段階評価のグレード9で重度の角膜損傷(HSDB (2008))が報告され、さらに一方では腐食性を有するとの記述(HSDB (2008))に基づき区分1とした。なお、PH=12.6 (20℃、100g/L) (GESTIS (access on 11.2008)) であり、また皮膚に対しては区分1に分類している。 | ||
| 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:データなし | ||
| 皮膚感作性:ゴム手袋着用によるアレルギー接触皮膚炎の症例4例中2例が、パッチテストでゴム手袋製造原料の一成分である当該物質ピペリジンに過敏症を示した(HSDB(2008))。しかし、現場でピペリジンを扱う作業者において1989-1998年の10年間に皮膚感作性の症例は観察されていない(HSDB(2008))ことから、報告された接触皮膚炎が本物質に因るかどうかが明確ではなく分類できない。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | マウスに最大耐量を経口投与による小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)での陰性結果(HSDB (2008))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験ではエームズ試験およびマウスリンパ腫細胞を用いた前進突然変異試験が一部で陽性(HSDB (2008))を示した。 | ||
| 発がん性 | マウスに腹腔内注射により6.5週間、ラットに飲料水中0.1%で75週間および0.09%で50週間投与し、何れも発がん性の兆候は認められなかった(HSDB (2008))が、各試験とも1用量のみ試験で投与期間も短いなど現行ガイドラインから見て不十分な試験法で実施されているため、上述の陰性結果のみで区分外とするには疑義がある。したがって「分類できない」とした。 | ||
| 生殖毒性 | ラットの妊娠4日目に吸入ばく露により着床数および同腹胎児数が統計学的に有意に減少し、併せて有意な体重増加抑制が見られている(HSDB (2008))。別の4ヵ月間ばく露試験では、雄での精子形成の変化に加え妊娠期間を通したばく露を受けた雌で胚吸収率の増加が報告されている(HSDB (2008))。以上のように親動物での一般毒性が発現している用量で、着床数および同腹胎児数の減少、胚吸収率の増加など生殖毒性が認められたことから区分2とした。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | ラットに経口投与後、100 mg/kgで脱力、呼吸困難、痙攣(PATTY (5th, 2001))を示し、別の試験では毒性症状として5~2000 mg/kgの用量範囲内で自発運動低下、振戦、呼吸影響、あるいはLD50値(337 mg/kg)を中心とした用量で自発運動低下、振戦、呼吸影響、運動失調、流涎がそれぞれ記載されている(HSDB (2008))。一方、ピペリジンは中枢神経シナプスの興奮または抑制をもたらすと記述されている (GESTIS (access on Nov. 2008))。以上より、毒性症状は神経系への影響と考えられ、低用量では100 mg/kgで認められていることから区分1(中枢神経系)とした。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | ラットおよびiウサギに1日4時間4ヵ月反復吸入ばく露により、0.01 mg/L (2.87ppm)[1日6時間補正値:0.008 mg/L (2.34 ppm)]で腎機能障害(利尿低下)、壊死域を含む心筋の瘢痕、 肺胞壁の肥厚、肝臓蛋白のジストロフィー、腎臓の硝子滴変性等の影響が報告されている(HSDB(2008))が 、一方、ラットに1日6時間4週間反復吸入ばく露した試験(OECD TG 412)において、0.348 mg/L (100 ppm)[90日補正値:0.107 mg/L (30.8 ppm)]で肝臓相対重量の軽度増加と体重増加抑制の傾向が記述されているのみで神経毒性を含めその他の影響については示されていない(HSDB(2008))。先の4ヵ月試験で観察された種々の影響に関して、後の4週間試験では10倍以上の高濃度ばく露(0.008 mg/Lに対し0.107 mg/L)にも拘らず認められなかったことから、証拠としてのデータの一貫性・妥当性に疑義が残るため「分類できない」とした。 | ||
| 吸引性呼吸器有害性 | データなし | ||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 水生環境急性有害性 | データなし | ||
| 水生環境慢性有害性 | データなし | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
| 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
| 汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
| 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
| 14.輸送上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 国際規制 | |||
| 海上規制情報 | IMOの規制に従う。 | ||
| 航空規制情報 | ICAO/IATAの規制に従う。 | ||
| UN No. | 2401 | ||
| Proper Shipping Name. | Piperidine | ||
| Class | 8 | ||
| 国内規制 | |||
| 陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | ||
| 海上規制情報 | 船舶安全法の規制に従う。 | ||
| 航空規制情報 | 航空法の規制に従う。 | ||
| 特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
| 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
| 漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行うこと。 | |||
| 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号 | 132 | ||
| 15.適用法令 | |||
|---|---|---|---|
| 労働安全衛生法 | 労働安全衛生法 : 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) | ||
| 消防法 | 第4類引火性液体、第一石油類水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | ||
| 船舶安全法 | 腐食性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | ||
| 航空法 | 腐食性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) | ||
| 港則法 | 危険物・腐食性物質(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ロ) | ||
| 16.その他の情報 | |||
|---|---|---|---|
| 参考文献 | 各データ毎に記載した。 | ||