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安全データシート
オメガ‐クロロアセトフェノン
作成日2002年12月13日
改定日2006年04月15日

1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称: オメガ‐クロロアセトフェノン
製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号: 03-1234-5678
緊急連絡電話番号: 03-1234-5678
FAX番号: 03-1234-5678
メールアドレス:
推奨用途及び使用上の制限: 農薬,医薬等の中間体。催涙ガス

2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性: 火薬類 分類対象外
可燃性・引火性ガス 分類対象外
可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
支燃性・酸化性ガス 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 区分外
自己反応性化学品 分類対象外
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 区分外
自己発熱性化学品 分類できない
水反応可燃性化学品 分類対象外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 分類対象外
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性: 急性毒性(経口) 区分3
急性毒性(経皮) 分類できない
急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
急性毒性(吸入:粉じん、
ミスト)
区分1(粉じん)
急性毒性(吸入:粉じん、
ミスト)
分類できない(ミスト)
皮膚腐食性・刺激性 区分2
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分1
呼吸器感作性 分類できない
皮膚感作性 区分1
生殖細胞変異原性 分類できない
発がん性 区分外
生殖毒性 分類できない
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露)
区分1(神経系,肺,気管支)
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露)
区分1(肺,神経系)
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性: 水生環境急性有害性 分類できない
水生環境慢性有害性 分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル: どくろ 腐食性 健康有害性
注意喚起語: 危険
危険有害性情報: 飲み込むと有毒
吸入すると生命に危険
皮膚刺激
重篤な眼の損傷
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
臓器(神経系、肺、気管支)の障害
長期又は反復ばく露による臓器(神経系、肺)の障害
注意書き:
【安全対策】 呼吸用保護具、保護手袋及び保護眼鏡、保護面を着用すること。
粉じん、ヒュームを吸入しないこと。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
【応急措置】 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。
皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
皮膚に付着した場合、汚染された衣類を脱ぐこと。
皮膚に付着した場合:汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
吸入した場合:被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
眼に入った場合:水で数分間、注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:直ちに医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを求めること。
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。
ばく露した場合、医師に連絡すること。
【保管】 施錠して保管すること。
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
【廃棄】 内容物、容器を国又は都道府県の規則に従って廃棄すること。
国/地域情報:

3.組成、成分情報
物質
化学名又は一般名: オメガ‐クロロアセトフェノン (ω-Chloroacetophenone)
別名: 2‐クロロアセトフェノン (2-Chloroacetophenone)
フェナシルクロリド (Phenacyl chloride)
α‐クロロアセトフェノン (α-Chloroacetophenone)
化学式: C8H7ClO
化学特性(化学式又は構造式): 化学式又は構造式
CAS番号: 532-27-4
官報公示整理番号
(化審法・安衛法):
(3)-1236
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 情報なし
濃度又は濃度範囲: 100%

4.応急措置
吸入した場合: 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
直ちに医師に連絡すること。
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。
特別処置(緊急の処置が必要な場合、補足の応急処置指示を参照)。
皮膚に付着した場合: 汚染された衣類を脱ぐこと。
皮膚を速やかに洗浄すること。
多量の水と石鹸で洗うこと。
医師に連絡すること。
皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
特別処置(緊急の処置が必要な場合、補足の応急処置指示を参照)。
目に入った場合: 直ちに医師に連絡すること。
水で数分間、注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合、気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
特別処置(緊急の処置が必要な場合、補足の応急処置指示を参照)。
飲み込んだ場合: 直ちに医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。
特別処置(緊急の処置が必要な場合、補足の応急処置指示を参照)。
予想される急性症状及び遅発性症状: 粉じん、蒸気及びミストは肺、気道上部を刺激する。
ばく露の症状は灼熱感、咳、息切れ、喉頭炎、息苦しさ、頭痛、吐き気、嘔吐。
鼻刺激感、鼻漏、咳、くしゃみ、胸部絞扼感、舌・口腔の灼熱感、金属味、流 涎、吐き気、嘔吐、声門痙攣などが見られることが多い。 これらはばく露後数週 間続くことがある。
密閉された場所でばく露されると、気管支痙攣、気管支肺炎、肺水腫などが現れ、 まれに死亡することがある。
遅れて現れる症状:胸部灼熱感、咳、頭痛、息苦しさ、吐き気、息切れ、嘔吐、喘嗚。
皮膚に触れた場合
1.皮膚からの吸収は有害である。
2.灼熱感、紅斑、が一般に見られ、皮膚炎を起こす。高濃度では化学損傷を引き起こすことがある。
3.このガスは衣服や身体に付着すると、後まで中毒症状を起こしやすいので注意すること。
眼に入った場合
1.粘膜を刺激する。  
2.眼の灼熱感、疼痛、流涙などが生じ、通常30分位で沈静化する。
3.眼瞼痙攣、発赤、腫脹が1〜2日間みられることもある。
4.高濃度では角膜剥離を伴う化学損傷を引き起こすことがある。
5.発赤。痛み、眼のかすみ、永久的な部分視力喪失。
6.催涙作用が強く0.3mg/m3で涙が出る。高濃度では疼痛感を受け一時的な視力障害を受ける。
飲み込んだ場合
意識喪失、反射作用喪失。
最も重要な兆候及び症状:

5.火災時の措置
消火剤: 二酸化炭素、粉末消火剤、砂、土、一般の泡消火剤
使ってはならない消火剤: 情報なし
特有の危険有害性: 火災によって刺激性、毒性、又は腐食性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法: 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
消火を行う者の保護: 消火作業の際は、適切な空気呼吸器を含め完全な防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: 関係者以外の立入りを禁止する。
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
環境に対する注意事項: 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
回収、中和: 漏洩物を掃き集めて空容器に回収する。
封じ込め及び浄化の方法・機材: 危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策: すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
床面に残るとすべる危険性があるため、こまめに処理する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行なう。
安全取扱い注意事項: 火気注意
接触、吸入又は飲み込まないこと。
皮膚との接触を避けること。
眼に入れないこと。
粉じん、ヒュームを吸入しないこと。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
接触回避: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管
技術的対策: 保管場所は延焼のおそれのない外壁、柱、床を不燃材料で作ることが好ましい。
屋根を耐火構造とすることが好ましい。
保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
混触危険物質: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管条件: 酸化剤から離して保管する。
施錠して保管すること。
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
容器包装材料: 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度: 設定されていない。
許容濃度(ばく露限界値、生物学的
ばく露指標):
日本産業衛生学会(2005年版) 設定されていない。
ACGIH(2005年版) TLV-TWA 0.05ppm A4
設備対策: この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行なうこと。
高熱工程で粉じん、ヒュームが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度以下に保つために換気装置を設置する。
高熱工程でミストが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度以下に保つために換気装置を設置する。
気中濃度を推奨された管理濃度以下に保つために、工程の密閉化、局所排気、その他の設備対策を使用する。
粉じんが発生する場合は、局所排気を設置する。
保護具
呼吸器の保護具: 指定された呼吸用保護具を着用すること。
ばく露の可能性のあるときは、送気マスク、空気呼吸器、又は酸素呼吸器を着用する。
この物質を扱う時はいつも適切な陽圧空気供給式呼吸器を着用すること。
手の保護具: 適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具: 適切な眼の保護具を着用すること。
化学飛沫用のゴーグル及び適切な顔面保護具を着用すること。
安全眼鏡を着用すること。撥ね飛び又は噴霧によって眼及び顔面接触が起こりうる時は、包括的な化学スプラッシュゴーグル、及び顔面シールドを着用すること。
皮膚及び身体の保護具: 適切な顔面用の保護具を着用すること。
衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など: 無〜灰色の結晶 52)
臭い: データなし
pH: データなし
融点・凝固点: 54-59℃(融点) 52)
沸点、初留点及び沸騰範囲: 244-245℃(沸点) 52)
引火点: 118℃(密閉式) 52)
爆発範囲: データなし
蒸気圧: 0.7 Pa (20℃) 52)
蒸気密度(空気 = 1): 5.3 52)
比重(密度): 1.32 59)
溶解度: 1.64 g/100mL (25℃) 52)
オクタノール/水分配係数: log Pow = 2.08 52)
自然発火温度: データなし
分解温度: データなし
臭いのしきい(閾)値: データなし
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): 該当しない
燃焼性(固体、ガス): データなし
粘度: 該当しない

10.安定性及び反応性
安定性: 加熱すると分解して腐食性のガス(塩化水素)を生成。
危険有害反応可能性: 強酸化剤又は還元剤と接触又は混合する場合、反応が 起こり、主として塩化水素からなる有毒で腐食性の蒸気が生じる。
避けるべき条件: 加熱
混触危険物質: 塩基、アミン、アルコールとの接触不可。
危険有害な分解生成物: 燃焼すると、一酸化炭素、二酸化炭素、塩化水素ガスが生成する。

11.有害性情報
急性毒性: 経口 ラット LD50 127mg/kg 7)
飲み込むと有毒(区分3)
経皮 情報なし
吸入(粉じん) ラット LC50 0.019mg/L 32)
吸入(粉じん) ラット LC50 0.0438mg/L 32)
上記2データの計算値=0.019mg/L
吸入すると生命に危険(区分1)
皮膚腐食性・刺激性: ヒトについて、化学火傷がみられる 65)、moderateの刺激性がある 9) との報告がある。
6時間ばく露の動物試験でmoderateの刺激性があるとの報告がある。 9)
皮膚刺激(区分2)
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性: 4動物試験で不可逆性のsevereな角膜や紅彩の損傷が見られるとの報告がある。 7)
重篤な眼の損傷(区分1)
呼吸器感作性: 情報なし
皮膚感作性: ヒトで皮膚感作性ありとの報告があり 32),動物でも皮膚感作性が認められている 7)
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ(区分1)
生殖細胞変異原性: 各種の in vitro 試験で陰性を示しているが 7) ,11) ,66)、 in vivo の変異原性試験結果がないため、分類できない。
発がん性: ACGIH 10) A4 ヒトに対して発がん性物質として分類できない物質
生殖毒性: 情報なし
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露):
ヒトについて、気道刺激性、倦怠感、昏睡、呼吸困難などの神経系への影響 32)、肺への影響 9) 及び気管支炎の疾病 7) が報告されている。
動物でも、気道刺激性,神経系及び肺に影響が報告されている。 7) ,32)
臓器(神経系、肺、気管支)の障害(区分1)
過剰ばく露すると神経系、肺、気管支の損傷を起す。
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露):
ヒトで肺のうっ血と水腫が報告されている。 7)
動物で流涙などの神経系への影響が報告されている。 7)
長期又は反復ばく露による臓器(神経系、肺)の障害(区分1)
長期又は繰り返しのばく露があると神経系障害、肺の障害を起す。
吸引性呼吸器有害性: データなし

12.環境影響情報
情報なし

13.廃棄上の注意:
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報 IMOの規定に従う。
UN No.: 1697
Proper Shipping Name: CHLOROACETOPHENONE, SOLID
Class: 6.1
Packing Group: II
Marine Pollutant: Not applicable
航空規制情報 ICAO/IATAの規定に従う。
UN No.: 1697
Proper Shipping Name: Chloroacetophenone,solid
Class: 6.1
Packing Group: II
国内規制
陸上規制情報 非該当
海上規制情報 船舶安全法の規定に従う。
国連番号: 1697
品名: クロロアセトフェノン(固体)
クラス: 6.1
容器等級: II
海洋汚染物質: 非該当
航空規制情報 航空法の規定に従う。
国連番号: 1697
品名: クロロアセトフェノン(固体)
クラス: 6.1
容器等級: II
特別の安全対策 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
重量物を上積みしない。

15.適用法令
労働安全衛生法: 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)
船舶安全法: 毒物類・毒物
(危規則第2,3条危険物告示別表第1)
航空法: 毒物類・毒物
(施行規則第194条危険物告示別表第1)

16.その他の情報
参考文献
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