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安全データシート
アミド硫酸アンモニウム
作成日2002年03月12日
改定日2006年01月16日

1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称: アミド硫酸アンモニウム
製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号: 03-1234-5678
緊急連絡電話番号: 03-1234-5678
FAX番号: 03-1234-5678
メールアドレス:
推奨用途及び使用上の制限: NO2発生用

2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性 火薬類 分類対象外
可燃性・引火性ガス 分類対象外
可燃性・引火性エアゾール 分離対象外
支燃性・酸化性ガス 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 区分外
自己反応性化学品 区分外
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 区分外
自己発熱性物質 区分外
水反応可燃性化学品 分類対象外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 区分外
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 区分外
健康に対する有害性 急性毒性(経口)

区分5

急性毒性(経皮) 分類できない
急性毒性・(吸入:ガス) 分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
急性毒性(吸入:ミスト) 分類できない
皮膚腐食性・刺激性

区分3

眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分2A-2B
呼吸器感作性 分類できない
皮膚感作性 分類できない
生殖細胞変異原性 分類できない
発がん性 分類できない
生殖毒性 分類できない
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露)
区分3(気道刺激性、麻酔作用)
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露)
区分外
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性 水生環境急性有害性 分類できない
水生環境慢性有害性 分類できない
絵表示又はシンボル: 感嘆符
注意喚起語 警告
危険有害性情報: 飲み込むと有害のおそれ
軽度の皮膚刺激
強い眼刺激
注意書き:
【安全対策】 取扱後は手をよく洗うこと。
  適切な保護眼鏡、保護面を着用すること。
  粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
  屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
【応急措置】 飲み込んだ場合、気分が悪い時は医師に連絡すること。
  皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合,医師の診断、手当てを受けること。
  眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。
  その後も洗浄を続けること。
  眼の刺激が続く場合:医師の診断、手当てを受けること。
  吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  吸入した場合、気分が悪い時は医師に連絡すること。
【保管】 換気の良い場所で保管すること。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
【破棄】 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
国/地域情報:

3.組成、成分情報
物質
化学名又は一般名: アミド硫酸アンモニウム (Ammonium amidosulfonate)
別名: スルファミン酸アンモニウム (Ammonium Sulfamate)
アミノ硫酸アンモニウム (Ammonium aminosulfonate)
化学式: H6N2O3S
化学特性
(化学式又は構造式):
化学式又は構造式
CAS番号: 7773-06-0、13765-36-1
官報公示整理番号
(化審法・安衛法):
(1)-404
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 情報なし
濃度又は濃度範囲 99%以上

4.応急措置
吸入した場合: 新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は医師を呼ぶこと。
皮膚に付着した場合: 皮膚刺激があれば、医師の診断、手当てを求めること。
気分が悪い時は医師を呼ぶこと。
脱いだ衣類を再使用する前に洗濯し汚染除去すること。
目に入った場合: 水で数分間、注意深く洗うこと。
コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合: 口をすすぐこと。
直ちに医師を呼ぶこと。
予想される急性症状及び遅発性症状: 咳、呼吸困難
最も重要な兆候及び症状:
応急措置をする者の保護: 救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。

5.火災時の措置
消火剤: 二酸化炭素、粉末消火剤、砂、土、一般の泡消火剤
使ってはならない消火剤: 棒状注水
特有の危険有害性: 火災によって刺激性、毒性、又は腐食性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法: 火災の種類に応じて適切な消火剤を用いる。
火災の場所から適度の距離で大量の水を散水する。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。
移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
消火を行う者の保護: 消火作業の際は、適切な空気呼吸器を含め完全な防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や粉じんやヒュームの吸入を避ける。
風上に留まる。
低地から離れる。
環境に対する注意事項: 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
回収、中和 漏洩物を掃き集めて空容器に回収する。
封じ込め及び浄化の方法・機材: 危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策: 床面に残るとすべる危険性があるため、こまめに処理する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行なう。
安全な取扱い注意事項: 火気注意。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
皮膚との接触を避ける。
眼との接触を避ける。
飲み込みを避ける。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管
技術的対策: 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
混触危険物質: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管条件: 酸化剤から離して保管する。
容器包装材料: 密閉できる容器を使用する。 種々なプラスチックを侵すので使用を避ける。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度: 設定されていない。
許容濃度(ばく露限界値、生物学的
ばく露指標):
日本産業衛生学会(2005年版) 設定されていない。
ACGIH(2005年版) TLV-TWA  10mg/m3
設備対策: 空気中の濃度を制御するには、一般適正換気で十分である。
本製品を貯蔵又は使用する設備は、眼洗浄施設及び安全シャワーを設置したほうがよい。
保護具
呼吸器の保護具: 換気が不十分な場合は、適切な呼吸保護具を着用すること。
燻蒸、スプレー中は、適切な呼吸保護具を着用すること。
防毒マスクには亜硫酸ガス用及びアンモニアガス用吸収缶を使用する。
手の保護具: 適切な手袋を着用すること。
眼の保護具: 保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型)
皮膚及び身体の保護具: 適切な保護衣を着用すること。
衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など: 白色ないし茶灰色の吸湿性板状結晶 3) ,20)
臭い: 無臭 3)
pH: データなし
融点・凝固点: 131℃(融点) 20)
沸点、初留点と沸騰範囲: 160℃(沸点) (分解) 20)
引火点: Not flammable 3)
爆発範囲: 該当しない
蒸気圧: negligible (20℃) 1)
蒸気密度(空気 = 1): データなし
比重(密度): 1 (20℃) 7)
溶解度: 103 g/100 g (25℃) 4)
オクタノール/水分配係数: データなし
自然発火温度: Not flammable 3)
分解温度: 209℃及び260℃(熱分解) 4)
臭いのしきい(閾)値: データなし
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): 該当しない
燃焼性(固体、ガス):  データなし
粘度: データなし

10.安定性及び反応性
安定性: 通常の使用条件下では安定である。
危険有害反応可能性: 強酸化剤と激しく反応し、火災、爆発の危険をもたらす。
高温水と接触すると、大量の蒸気を発生する。
避けるべき条件: 加熱により引火又は爆発することがある。
混触危険物質: 強酸化剤、高温水。
危険有害な分解生成物: 分解によりアンモ二ア、窒素酸化物、硫黄酸化物を生じる。

11.有害性情報
急性毒性: 経口 ラット LD50 3900mg/kg 7)
飲み込むと有害のおそれ(区分5)
経皮 データがなく分類できない
吸入(ガス) GHSの定義による固体(分類対象外)
吸入(蒸気) データがなく分類できない
吸入(粉じん、ミスト) データがなく分類できない
皮膚腐食性・刺激性: 動物試験では皮膚刺激性がない 7),4) か、反復投与でわずかな反応が見られた 4),23)。ヒトにおいても皮膚刺激性は無かったとの記載 7),4) と皮膚を刺激するとの記載 4),25) とがある。以上の情報に基づき、皮膚刺激性は弱いと考え区分3とした。
軽度の皮膚刺激(区分3)
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性: ヒトにおいて眼に発赤、痛みを生じ、刺激性があるとの記載 4),1),25) に基づき、区分2A-2Bとした。
強い眼刺激(区分2A-2B)
呼吸器感作性又は皮膚感作性: データがなく分類できない
生殖細胞変異原性: in vitro 変原性試験(細菌を用いる復帰突然変異試験)で陰性の結果がある 23) が、in vivo のデータがないため、データ不足により分類できない。
発がん性: データがなく分類できない
生殖毒性: 3世代生殖毒性試験において、25 mg/kg/day(混餌投与における濃度500 ppmから換算)以下では生殖毒性を示さないとの記載 24) )、および25 mg/kg/day以下では病理組織学的にも生殖および授乳に関する指標においても毒性はなかったとの記載 23) があるが、500 ppmより高濃度の混餌投与で生殖毒性が現れる可能性が否定できないので、データ不足のため分類できないとした。
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露):
ヒトで気道刺激性があるとの記載 4) ,25) 、およびマウスにおける麻酔作用の記載 9) に基づき区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。
  呼吸器への刺激のおそれ
眠気またはめまいのおそれ
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露):
ラット経口投与試験において、区分2のガイダンス値範囲(10-100 mg/kg/day)の上限値より高い250 mg/kg/dayまたはそれ以上の用量で毒性影響を認めなかった 4) ,7) ことから区分外とした。
吸引性呼吸器有害性: データがなく分類できない

12.環境影響情報
水生環境急性有害性: データ不足のため分類できない
水生環境慢性有害性: データ不足のため分類できない

13.廃棄上の注意:
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報 非危険物
Marine Pollutant: Not applicable
航空規制情報 非危険物
国内規制
陸上規制情報 非該当
海上規制情報 非危険物
海洋汚染物質: 非該当
航空規制情報 非危険物
特別の安全対策 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
重量物を上積みしない。

15.適用法令
労働安全衛生法: 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)

16.その他の情報
参考文献
1) ICSC (J)(2004)
2) ホンメル (1991)
3) Weiss (2nd, 1985)
4) HSDB (2005)
5) 危険物DB (2nd, 1993)
6) ESC SYRESS
7) ACGIH (2001)
8) DFGOT vol.20 (2003)
9) RTECS (2004)
10) ACGIH-TLV (2005)
11) NTP TR389 (1991)
12) Howard (1997)
13) UNRTDG (13th, 2004)
14) SIDS (2002)
15) ECETOC JACC 27 (1994)
16) SRC (2005)
17) GESTIS (2005)
18) PATTY (5th, 2001)
19) AQUIRE (2003)
20) Merck (13th, 2001)
21) CERIハザードデータ集 (1998)
22) BUA 68 (1991)
23) TOXCENTER (Access on Feb 2005)
24) IRIS (2002)
25) HSFS (2001)
26) RTECS (2005)