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安全データシート
フルバリナート
作成日 2008年11月10日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル=N−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−DL−バリナート (Cyano(3-phenoxyphenyl)methyl N-[2-chloro-4-(trifluoromethyl)phenyl]-DL-valinate)
製品コード20B1219
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限合成ピレスリン、農薬(殺虫剤)
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.10.23 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 区分4
 可燃性固体 分類対象外
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 区分外
 自然発火性固体 分類対象外
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 分類対象外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分3
 急性毒性(経皮) 区分外
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 区分2
 急性毒性(吸入:ミスト) 区分2
 皮膚腐食性・刺激性 区分3
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分2B
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 区分外
 生殖細胞変異原性 分類できない
 発がん性 区分外
 生殖毒性 区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分1(神経系 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分1(皮膚 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分1
 水生環境慢性有害性 区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル環境健康有害性どくろ
注意喚起語危険
危険有害性情報可燃性液体
 飲み込むと有毒
 吸入すると生命に危険
 軽度の皮膚刺激
 眼刺激
 神経系の障害
 長期又は反復ばく露による皮膚の障害
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 適切な保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
 適切な呼吸用保護具を着用すること。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
 火災の場合には適切な消化方法をとること。
 吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを求めること。
 眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露した場合、医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 換気の良い冷所で保管すること。
 施錠して保管すること。
 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名フルバリナート
別名(RS)‐α‐シアノ‐3‐フェノキシベンジル=N‐(2‐クロロ‐α・α・α‐トリフルオロ−p−トリル)‐DL‐バリナート ((RS)-alpha-cyano-3-phenoxybenzyl N-(2-chloro-alpha,alpha,alpha-trifluoro-p-tolyl)-DL-valinate )、フルバリナート (Fluvalinate)
分子式(分子量)C26H22ClF3N2O3(502.92)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B1219
CAS番号:69409-94-5
官報公示整理番号(化審法・安衛法)化審法:
安衛法:
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合直ちに医師に連絡すること。
 吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
 医師に連絡すること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 直ちに医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状データなし
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水、水噴霧
特有の危険有害性火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。
 加熱により容器が爆発するおそれがある。
 熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
 水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項裸火や高温のものから遠ざけること。−禁煙。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 皮膚との接触を避けること。
 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 眼に入れないこと。
 飲み込まないこと。
接触回避データなし
保管
技術的対策消防法の規制に従う。
混触危険物質データなし
保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 空気中の濃度を制御するには、一般適正換気で十分である。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
データなし
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点<25℃ : PHYSPROP Database (Access on Oct. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲>450℃ : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)
引火点CAS No.102851-06-9のtau-Fluvalinateとして : 90℃ : PM (13th,2003)
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧1.0E-07mmHg (25℃) (推定値) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.29g/cm3 (25℃) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)
溶解度水 : 2ppb : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)
オクタノール・水分配係数log Kow=6.81 : PHYSPROP Database (2005)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性データなし
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットに対する経口LD50 = 261 mg/kg (RTECS(2003), HSDB(2003))より区分3とした。
経皮ラットに対する経皮LD50 > 20 gm/kg (RTECS(2003))より区分外とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義における液体。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(ミスト):ラットに対する吸入LC50 (4hr) = 0.439ppm(本物質の飽和濃度は0.002 mg/Lであるため、吸入試験はミストの状態で行われていると推定される)(RTECS(2003))より、区分2とした。
皮膚腐食性・刺激性ウサギに対して”Mild(軽微な)”刺激性を有するとの記述があり、また、合成ピレスロイド系化合物のばく露によりヒトの皮膚に灼熱感を与えるとの記述がある(いずれもHSDB(2003))ことから、区分3とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性ウサギに対するSTANDARD DRAIZE TESTにおいて、”Mild(軽微)”な刺激性があるとの記述(RTECS(2003))、また、ウサギに対し"moderate(中程度)"の眼刺激性を示す、ならびにピレスロイド系化合物がヒトの眼に刺激を与えるとの記述(HSDB(2003))から、区分2Bとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データ不足のため。なお、本物質を特定したものではないが、ピレスロイド系化合物が呼吸器アレルギーを引き起こすとの記述が見られた(HSDB(2003))。 
皮膚感作性:本物質の20%水和剤を用いたモルモット皮膚感作性試験(Buehler法)において影響がみられなかった(日本農薬学会誌(1990))ことから、区分外とした。
生殖細胞変異原性In vitro変異原性試験(Ames試験、染色体異常試験)における陰性知見があるが(日本農薬学会誌(1990))、in vivoデータがなく、データ不足により分類できない。
発がん性ラットおよびマウスを用いた発がん性試験において発がん性を示唆する所見が認められなかったことから(日本農薬学会誌(1990))、区分外とした。
生殖毒性ラットの2世代繁殖性試験、ならびにラットおよびウサギの催奇形性試験において影響がみられなかった(日本農薬学会誌(1990))ことから、区分外とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)ラットおよびマウスを用いた薬理試験において単回投与(経路不明)により、中枢神経系への影響(体温降下、筋弛緩作用、運動協調性の欠如)ならびに末梢神経系への影響(軽度の筋収縮作用)が、区分1のガイダンス値でみられた(日本農薬学会誌、1990)ことから、区分1(神経系)とした。なお、合成ピレスロイド系化合物は、ナトリウムチャネルを作用点として末梢および中枢神経系の軸索に作用する神経毒である(EHC(J)98(1990))。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)ラットにおける13週間亜急性毒性試験において、区分1のガイダンス値において皮膚病変が認められた(日本農薬学会誌(1990))ことから、区分1(皮膚)とした。なお、合成ピレスロイドは末梢および中枢神経系の軸索に作用する神経毒である(EHC(J)98(1990))が、ラット、マウス、イヌを用いた反復ばく露試験では、神経への明確な影響は記載されていない(日本農薬学会誌(1990))。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50=0.018ppb(AQUIRE、2003)から、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=6.81(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
UNNo.該当しない
国内規制
陸上規制情報毒劇法の規制に従う。
 消防法の規制に従う。
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。

15.適用法令
毒物及び劇物取締法劇物(指定令第2条)(政令番号:32)
水質汚濁防止法有害物質(法第2条、令第2条、排水基準を定める省令第1条)
消防法第4類危険物第3石油類
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。