安全データシート
シアナミド
作成日2002年03月12日
改定日2006年05月29日

1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称: シアナミド
製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号: 03−1234−5678
緊急連絡電話番号: 03−1234−5678
FAX番号: 03−1234−5678
メールアドレス:
推奨用途及び使用上の制限: 植物成長調整剤

2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性 火薬類 分類対象外
可燃性・引火性ガス 分類対象外
可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
支燃性・酸化性ガス 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 区分外
自己反応性化学品 分類できない
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 区分外
自己発熱性化学品 分類できない
水反応可燃性化学品 分類対象外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 分類対象外
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性 急性毒性(経口) 区分3
急性毒性(経皮) 分類できない
急性毒性(吸入:ガス) 分類できない
急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
急性毒性(吸入:ミスト) 分類対象外
皮膚腐食性・刺激性 区分外(約10%液状品)
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分外(約10%液状品)
呼吸器感作性 分類できない
皮膚感作性 区分1(約10%液状品)
生殖細胞変異原性 区分2
発がん性 分類できない
生殖毒性 分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 分類できない
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性 水生環境急性有害性 区分3
水生環境慢性有害性 区分3
ラベル要素
絵表示又はシンボル: どくろ 健康有害性
注意喚起語: 危険
危険有害性情報: 飲み込むと有毒(経口)
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
遺伝性疾患のおそれの疑い
水生生物に有害
長期的影響により水生生物に有害
注意書き: 【安全対策】
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
個人用保護具や換気装置を使用し、ばく露を避けること。
保護手袋を着用すること。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
汚染された作業衣を作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
【応急措置】
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
汚染された保護衣を再使用する場合には洗濯すること。
ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合:直ちに医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。
皮膚刺激又は発疹がおきた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
【保管】
施錠して保管すること。
【廃棄】
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国/地域情報

3.組成、成分情報
物質
化学名又は一般名: シアナミド(Cyanamide)
別名: カルバミン酸ニトリル(Carbamonitrile)
カルボジイミド(Carbodiimide)
化学式: CH2N2
化学特性(化学式又は構造式): 化学式又は構造式
CAS番号: 420-04-2
官報公示整理番号 (1)-139
(化審法・安衛法):
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 情報なし
濃度又は濃度範囲: 99%以上

4.応急措置
吸入した場合: 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
直ちに医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合: 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。
皮膚を速やかに流水又はシャワーと石鹸で洗うこと。
直ちに医師に連絡すること。
皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
目に入った場合: 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
直ちに医師に連絡すること。
飲み込んだ場合: 直ちに医師に連絡すること。
口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
予想される急性症状及び遅発性症状: 吸入: 咳、息切れ
皮膚: 吸収される可能性あり、発赤
眼: 発赤、痛み
経口摂取: 腹痛
最も重要な兆候及び症状: アルコール飲料の使用により有害作用が増大する。
応急措置をする者の保護: 救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。
医師に対する特別注意事項: 情報なし。

5.火災時の措置
消火剤: 小火災:二酸化炭素、粉末消火剤、噴霧水、耐アルコール性泡消火剤
大火災:噴霧水、耐アルコール性泡消火剤
使ってはならない消火剤: 棒状注水
特有の危険有害性: 火災によって刺激性、毒性、又は腐食性のガスを発生するおそれがある。
加熱により容器が爆発するおそれがある。
特有の消火方法: 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
容器内に水を入れてはいけない。
消火を行う者の保護: 消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
関係者以外の立入りを禁止する。
風上に留まる。
低地から離れる。
密閉された場所に入る前に換気する。
環境に対する注意事項: 環境中に放出してはならない。
河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
回収、中和: 電気掃除機で集める。
封じ込め及び浄化の方法・機材: 危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策: すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気装置・全体換気: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気装置、全体換気を行なう。
安全取扱い注意事項: 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
粉じんの発生と拡散を防止する。
眼に入れないこと。
皮膚との接触を避けること。
粉じん、ヒュームを吸入しないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管
技術的対策: 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
混触危険物質: 「10.安定性及び反応性」を参照。
保管条件: 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。
混触危険物質から離して保管する。
容器は直射日光や火気を避けること。
容器を密閉して換気の良い涼しい所で保管すること。
施錠して保管すること。
容器包装材料: 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度: 設定されていない。
許容濃度(ばく露限界値、生物学的
ばく露指標):
日本産業衛生学会(2005年版) 設定されていない。
ACGIH (2005年版) TLV−TWA 2mg/m3
設備対策: 粉じんが発生する場合は、局所排気装置を設置する。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
保護具
呼吸器の保護具: 防じんマスク、簡易防じんマスク
換気が不十分な場合は、指定された呼吸用の保護具を着用すること。
手の保護具: 指定された保護手袋を着用すること。
二トリルゴム及び塩ビは適切な保護材料ではない。ネオプレンが推奨される。
眼の保護具: 適切な眼の保護具を着用すること。
化学飛沫用のゴーグル及び適切な顔面保護具を着用すること。
安全眼鏡を着用すること。撥ね飛び又は噴霧によって眼及び顔面接触が起こりうる時は、包括的な化学スプラッシュゴーグル、及び顔面シールドを着用すること。
皮膚及び身体の保護具: 指定された保護衣、顔面用の保護具を着用すること。
一切の接触を防止するにはネオプレン製の、手袋、エプロン、ブーツ、又は全体スーツ等の不浸透性の防具を適宜着用すること。
衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など: 無色潮解性結晶 1)   白色針状結晶又は結晶性粉末 2)
臭い: 無臭 2)
pH: データなし
融点・凝固点: 45-46℃ 1) , 2) , 3)
沸点、初留点及び沸騰範囲: 83℃(66.7Pa) 2) , 3) , 4)  140℃(2.5KPa) 3)
引火点: 141℃ 1)  >110℃ 5)
爆発範囲: データなし
蒸気圧: 500mPa(20℃) 6)   0.5Pa(0.00375mmHg)(20℃) 7)
蒸気密度(空気 = 1): 1.45 1) , 3)
比重(密度): 1.282 3) , 4)   1.3 1)
溶解度: 4.59kg/L 水(20℃) 7)   77.5g/100mL 水 (15℃) 6)
エタノール、エーテルに易溶、ベンゼンに難溶、シクロヘキサンに不溶。 2)
オクタノール/水分配係数: log Pow = -0.82(20℃)(測定値) 6) , 7)
自然発火温度: データなし
分解温度: データなし
臭いのしき(閾)値: データなし
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): データなし
燃焼性(固体、ガス):  非該当
粘度: データなし

10.安定性及び反応性
安定性: 熟、火炎にさらすと軽度の発火危険性。 8)
122℃以上で重合することがある。
危険有害反応可能性: 49℃以上の加熱、酸、塩基、水分と接触すると分解して、有害なフュ−ム(窒素酸化物、シアン化物等)を生成する。
種々の金属を侵す。
避けるべき条件: 空気中への開放。 加熱、混触危険物質との接触。
混触危険物質: 強、塩基、水分。
危険有害な分解生成物: 燃焼により、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物、シアン化物が生成される。

11.有害性情報
急性毒性: 経口 ラットの試験で雄LD50 =2415mg/kg20) 、これは2000mg/kg(区分4)を超えているので区分5。またこの値から概算すると純品(有効成分)は区分3となると思われる。
飲み込むと有害。
経皮 ラットの試験であるが、2000mg/kg(区分4)で死亡がみられていない20) ので区分外。有効成分は死亡が見られていないので概算できないため分類できない。
吸入(粉じん、ミスト) ラットのダスト吸入試験結果20) があるが、石灰窒素57%を含有するものでシアナミド有効成分の試験結果ではないので分類できない。
皮膚腐食性・刺激性: ウサギの試験結果(純度13.33%液剤)によると刺激性は認められなかった20) という結果により区分外とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性: シアナミド13.33%液剤はウサギの眼に対して刺激性を示さないものと判断された20) の報告により区分外とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性: 呼吸器感作性:データなし。
皮膚感作性:モルモットの試験結果より13.34%液剤原液にたいして陽性と認められた20) ので区分1とした。
アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ
生殖細胞変異原性: in vivo試験およびで哺乳類培養細胞で染色体異常誘発性を有すると判断された20) ので区分2とした。
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がん性: 動物試験データおよび評価機関の情報がないので分類できない。
生殖毒性: 繁殖性、催奇形性の試験結果がないので分類できない。
特定標的臓器・全身毒性 データなし
(単回ばく露):
特定標的臓器・全身毒性 ラットの経口の試験結果がある20) が、投与量等不明のため分類できない
(反復ばく露):
吸引性呼吸器有害性: 化学性肺炎という情報もない、また動粘性率もない。

12.環境影響情報
水生環境急性有害性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 =33.5mg/L21) から、区分3とした。
水生生物に有害
水生環境慢性有害性 急性毒性が区分3、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=-0.8222) )、急速分解性が不明であることから、区分3とした。
長期的影響により水生生物に有害

13.廃棄上の注意:
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報 IMOの規定に従う。
UN No.: 3439
Proper Shipping Name: NITRILES, TOXIC, SOLID, N.O.S.
Class: 6.1
Sub Risk:
Packing Group: III
Marine Pollutant: Not applicable
航空規制情報 ICAO/IATAの規定に従う。
UN No.: 3439
Proper Shipping Name: Nitoriles, toxic, solid, n.o.s.
Class: 6.1
Sub Risk:
Packing Group: III
国内規制
陸上規制情報 毒劇法の規定に従う。
海上規制情報 船舶安全法の規定に従う。
国連番号: 3439
品名: ニトリル類(毒性のもの)(固体)(他に品名が明示されているものを除く。)
クラス: 6.1
副次危険
容器等級: III
海洋汚染物質: 非該当
航空規制情報 航空法の規定に従う。
国連番号: 3439
品名: ニトリル類(毒性のもの)(固体)(他に品名が明示されているものを除く。)
クラス: 6.1
副次危険
容器等級: III
特別の安全対策 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
重量物を上積みしない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

15.適用法令
労働安全衛生法: 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)
化学物質排出把握管理促進法 第1種指定化学物質
(PRTR法) (法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
船舶安全法: 毒物類・毒物
(危規則第2,3条危険物告示別表第1)
航空法 : 毒物類・毒物
(施行規則第194条危険物告示別表第1)

16.その他の情報
参考文献
1) ICSC (J) (1994)
2)有機化合物辞典 (1985)
3) HSDB(2005)
4) Merck (13th, 2001)
5) Lange (16th, 2005)
6) PM (13th, 2003)
7) SRC ( 2006)
8) 安全性DB (1994)
9) ACGIH(2001)
10) RTECS(2004)
11) PATTY(5th, 2001)
12) Anoore,J.E. and Haulata,E. Jouranal of Applied Toxicology, 3(6) 272 (1983)
13) 化学物質の危険・有害性便覧 中央災害防止協会 1992
14) 通産省公報「既存化学物質の安全性点検結果」
15) 発がん性物質の分類とその基準第6版 日本化学物質安全・情報センター(2004)
16) GHS分類結果(ゼファー(株))
17) 日化協「緊急時応急措置指針、容器イエローカード(ラベル方式)」
18) 日化協「化学物質法規制検索システム」(CD-ROM) (2005)
19) 日本ケミカルデータベース(株)「化学品総合データベース」(2005)
20) 農薬抄録(2002)
21) 農薬登録申請資料(2002)
22) PHYSPROP Database(2005)
災害事例
(1) 被災者は、ジシアンジアミド工場でシアナミド製造業務に従事していたが、休憩室の水の配管にシアナミドが混入し、これを飲用したため中毒になった。(6名)